「ぁぁぁぁあぁぁァア」
(≪人魚姫≫の秘密の叫び)
「ぁぁぁぁあぁぁァア」
(≪人魚姫≫の秘密の叫び)
ラビリス使いたちが、それぞれの「目的」を胸に、ヴェネローゼ地下に広がる迷宮都市へ挑むパートです。
地下パートは、「シーン」を繰り返すことで進行します。≪シーン表≫を振り、その内容を解決し、また≪シーン表≫を振り……を繰り返し、目的の達成を目指してください。
パーティーが全滅するか、「脱出」を宣言すれば、地下パートは終了です。アフタープレイへ移行してください。
「階層」とは、パーティーが、現在迷宮の地下何階を探索しているかを表す数値です。地下パートを始めたとき、最初の階層は1となります。
階層が上昇することは、階段を降り、次の階層に進むことを表します。階層は、基本的に減少しません。つまり、前の階層に戻ることはできません。
迷宮都市の時空は歪んでいて、階段をのぼるとひとつ上の階層ではなく地上に繋がっているのです。
地下パートは、≪シーン表≫を繰り返し振ることによって進行します。1回≪シーン表≫を振り、その内容を解決するまでの処理を、まとめて「シーン」と呼びます。
シーンが終わるたびに、また≪シーン表≫を振るか、「脱出」(後述)するかを選択できます。
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | キャンプ 好きなだけ「回復」、「蘇生」、アイテムの受け渡しを行うことができる。また、「探索」を1回行うことができる。何もせずに次のシーン表を振ってもよい。 |
2 | イベント ≪イベント表≫を振る。PC全員はそれぞれ1回ずつ「意志判定」に参加することができる。 |
3 | 戦闘 ≪怪物表≫を振り、その怪物との戦闘を行う。この戦闘にはPC全員が参加する。戦闘に勝利すれば、その戦闘の「ヒーロー」(後述)は≪戦果表≫を振ることができる。 |
4 | 階段 階層を+1するか、「探索」を1回行うことができる。何もせずに次のシーン表を振ってもよい。 |
5 | 落とし穴 目標値=階層の判定を行う。この判定にはPC全員が参加する。失敗するか、判定を放棄すれば、階層が+1される。 |
6 | 三叉路 目標値=階層の判定を行う。この判定の参加者は自由である。成功すれば、次に振る≪シーン表≫の結果を自由に決定できる。失敗するか、判定を放棄すれば、次のシーンは必ず戦闘になる。 |
サイコロを1つ振り、その出目に現在の階層を加えます。数字に対応する内容を見てください。 | |
2 | ≪マザーウーズ≫×1 |
3 | ≪ウーズ≫×3 ≪忘却蟲≫×1 |
4 | ≪ウーズ≫×2 ≪剣クリーデン≫×1 |
5 | ≪プラーグ≫×1 ≪ガス人間≫×2 |
6 | ≪プラーグ≫×1 ≪アンカービー≫×1 |
7 | ≪シェルラート≫×1 ≪鎌クリーデン≫×1 |
8 | ≪シェルラート≫×1 ≪キャリオンクロウラー≫×1 |
9 | ≪チキンヘッド≫×1 ≪巨獣≫×1 |
10 | ≪ベロン≫×1 |
11 | ≪フレッグ≫×1 ≪戦士≫×1 |
12以上 | ≪オ・ヴァロム≫×3 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 【携帯食】を入手できる。 |
2 | 【砂時計】を入手できる。 |
3 | 【宝玉】を入手できる。 |
4 | フォースが50点増加する。 |
5 | 自分以外のPC1人を選ぶ。互いの互いに対する共鳴度が1上昇する。 |
6 | 1~5の結果から好きなものを選ぶことができる。 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | ≪遭遇イベント表≫へ |
2 | ≪集落イベント表≫へ |
3 | ≪探検イベント表≫へ |
4 | ≪危機イベント表≫へ |
5 | ≪怪奇イベント表≫へ |
6 | ≪静謐イベント表≫へ |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 『拷問室』 薄気味悪い拷問器具が大量に置かれた部屋を発見する。かすかな呻き声のほうへ目を向けると、棘だらけの寝台に拘束された何者かが、消え入りそうな声で助けを求めていた。 君達は……。 |
2 | 『執政室』 朽ち果てた執政室でひとりの人物と出会う。彼もしくは彼女は自分を地上へ連れていってほしいと懇願するが、いくらラビリス使いといえ、脆弱な人間を連れて迷宮を進むのは不可能に近い。 君達は……。 |
3 | 『警備員詰所』 「おお客人、ちょうどいいところに!」なぜか暢気にカードゲームをしている二人組に出会う。なかなか勝敗が決まらないらしく、彼らは君達に裁定を求めてきた。 君達は……。 |
4 | 『鐘乳洞の渓谷』 暗がりからうなり声が聞こえる。見れば、君達の背丈ほどもある巨大な獣が人間を背に乗せていた。怪物にしか見えないが、襲い掛かってくる様子も、背の上の獲物を襲う様子もない。 君達は……。 |
5 | 『掘立て小屋』 大量の荷物を前に四苦八苦している人物と出会う。どうにかすべての荷物を小屋に運びこまなければならないらしい。とても一人では無理だろうが、礼に渡せるものもないと言う。 君達は……。 |
6 | 『古ぼけた小屋』 特に人の気配のない小屋の横を通り過ぎようとしたとき、その中から突然こちらへ話しかける声がする。声の主は、君達の持つ物品をなにか少々売ってほしいという。 君達は……。 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 『栄光の代償』 きらびやかな貴族屋敷と、その中でいまだパーティーを続けている貴族たちを発見する。楽しそうに笑いあう彼らの表情には、しかし深い疲労と現実逃避の気配が色濃く刻まれていた。 君達は……。 |
2 | 『キノコを植える農場』 さびれた農場に宿をいただくことになる。話を聞けば、このあたりは巨大な霊木に土地の栄養を奪われ、作物があまり育たないのだという。 君達は……。 |
3 | 『熱狂の覆い尽くす処刑台』 立ち寄った広場は、公開処刑の真っ最中のようだ。熱心に今回の犠牲者の罪状を説明する住民たちの足元で、ギロチン台にかけられた罪人は、自らの命をつなぐロープを必死に咥えている。 君達は……。 |
4 | 『旅人のいない酒場』 「ようこそ、客人! たいしたもてなしもできないが、ちょっとだけ骨休めといかないか?」 酒場らしき建物の入り口をくぐった瞬間、迷宮都市には場違いな明るい喧騒が君達を迎えた。 君達は……。 |
5 | 『鈍色の回廊』 行く手側から、誰かが乗った荷馬車がやって来るのが遠く見える。荷物は干し草か何かのようだし、もしかしたらこの先に集落があるのだろうか。 君達は……。 |
6 | 『牢獄跡』 「ここまできたということは、多くの命を奪ってきたということか」牢獄跡を利用し、身を寄せ合って生活する人々と出会う。毎朝の礼拝のさなか、住民のひとりがそんなことを問うてきた。 君達は……。 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 『不安定な石切り場』 「この先で毒ガスが噴出したんだ。この奥にもまだ多くの人が倒れてる。悪いことは言わないから引き返すんだ!」そう叫んで、何人かのエキストラが逃げていった。まだ人が倒れている? 君達は……。 |
2 | 『岩石の棺』 瓦礫がまばらに積み重なる岩場の下を、君達は慎重に進んでいる。ふと、君達のちょうど頭上にある巨大な岩から、ぱらぱらと砂が降り注いできた。 君達は……。 |
3 | 『発破職人の工房』 君達が行き当たった小部屋には、大量の火薬が保管されていた。元は倉庫だったのかもしれないが、もはや管理がなされていないとしたら危険すぎる。 君達は……。 |
4 | 『燃えさかる廃墟』 細い通路を抜けて広間に足を踏み入れると、足元から、何かスイッチを踏み抜いたような音が響いた。その途端、広間は炎の渦に包まれる! 君達は……。 |
5 | 『かつて守りし者の回廊』 「お願いです……死んでください!」不似合な武器を構えた人間が、君達の前に立ちはだかった。ただの人間がラビリス使いに敵うとも思えないが、武器は本物のようだ。 君達は……。 |
6 | 『群れ集う悲しみ』 小部屋の片隅に、見るも無残な死体が転がっている。それは君達の目の前で動きだし、こちらへと這い寄ってきた。ちょうど「蘇生」が始まったのだ。 君達は……。 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 『急流にかかる橋』 とても泳いでは渡れそうにはない急流が君達の前を横切っていた。架け橋があることにはあるのだが、奇妙な形状をしていていかにも怪しい。 君達は……。 |
2 | 『闇討ち小道』 じめじめした薄暗い通路を埋め尽くすようにして、大量の蛇がひしめいていた。怪物ではないようだが、殺して道を開けるにはいかんせん数が多すぎる。 君達は……。 |
3 | 『眠れる大地の王』 見上げるほどに巨大な、ミミズのような生き物が君達の行く手に横たわっていた。眠っているのだろうか、動く様子はなく、なんとかその横を通り抜けることができそうにも見える。 君達は……。 |
4 | 『ぶどう酒の香りが残る酒場』 酒場であったろう建物の中を覗きこむと、カウンターの陰で、怪物が誰かの死体を貪り食っている。幸い、まだ気付かれてはいないようだ。 君達は……。 |
5 | 『大木の根が張り出した玄室』 鳥達が寝床としている部屋に入り込んでしまったようだ。視界を埋め尽くすほどのおびただしい数の黒く鳥が、グワァグワァと醜い鳴き声で侵入者を威嚇する。 君達は……。 |
6 | 『受勲の台座』 荘厳なたたずまいの大広間に出た。大理石造りの壁と床はほとんど剥がれているが、中央の台座には美しい剣が掲げられ、大量の宝石で飾りたてられている。 君達は……。 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 『永遠の草原』 迷宮都市の扉のひとつを開けると、美しい草原が目の前に広がった。振り返れば、今まで来たはずの道すらも、見渡すかぎりの大草原に成り代わっている。 君達は……。 |
2 | 『郷愁との邂逅』 あたりに深い霧が立ち込めたかと思うと、君達それぞれの目の前に、自分の生まれ育った懐かしい家が現れた。風のにおいも手触りも、幼いころの記憶と寸分違わない。 君達は……。 |
3 | 『首無し騎士の幽霊馬車』 迷宮を進んでいると、遠くにカンテラの光が見えた。それが一台の馬車であると気付くころには、馬車は目前に迫っている! 一度はかわしたが、馬車は執拗に追ってくるようだ。 君達は……。 |
4 | 『星空より来るもの』 星空を模した暗室。幻想的な暗闇の向こうから、蛇やサソリ、犬、熊、鷲といった、無数の怪物がこちらを伺っている。厳しい戦いを覚悟すると、どこからか「出口は北です!」という声がした。 君達は……。 |
5 | 『摂理と踊る者』 鉄の扉と、鉄板で補強された頑丈な本棚で守られた書斎。その中で怯えてうずくまっている人物を見つける。「事件」以来、謎の怪物に追われ続けており、ここに身を隠しているのだという。 君達は……。 |
6 | 『埃っぽい台所』 貴族屋敷の台所らしき場所に出た。食物のほとんどは腐敗し、調理器具は朽ち果てている。が、ひとつだけ、おいしそうなにおいのスープが湯気を立てる、やけに真新しい鍋がある。 君達は……。 |
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1 | 『教会を中心とした回廊』 教会らしき建築物の跡。建物は壁も骨組みも朽ちており、十字架の残骸と白骨が散乱している。周囲に生きたものの気配はひとつもない。 君達は……。 |
2 | 『植物の掟が支配する街』 かつては街があったのだろう、一面の廃墟が広がっている。壁も、天井も、奇怪な色の植物に覆いつくされ、その内側に生活の痕跡を抱え込んでいた。 君達は……。 |
3 | 『迷信と純真』 手入れのなされていない祭壇を見つける。祀られている神像は、今や人類の敵となった伝説の怪物のものだ。この像が信仰されていた頃は、実在するとも思われていなかっただろうが。 君達は……。 |
4 | 『霧の中のほほえみ』 立ちこめる霧の向こうに、美しい彫像があった。君達は、霧の中のまぼろしの彫像の流す涙を飲めば、不老不死の力が得られるという伝説を思い出す。 君達は……。 |
5 | 『透き通った泉』 静かな回廊の途中でで、貴重な湧き水を見つける。その水ははっきりと泉の底が見えるほど透き通り、水草や藻で汚れてもいない。 君達は……。 |
6 | 『行き止まり』 扉を開けた先にはやや広い空間と、朽ちた壁のようなものがあるばかり。どうやらここは、この階の突き当りのようだ。引き返すしかないだろうか。 君達は……。 |
「イベント」では、PC全員に「意志判定」に参加する機会が1回ずつ与えられます。
意志判定を行う前に、PCは、≪イベント表≫で提示されたシチュエーションに対して、どのようなリアクションを取り、どのような行動をするかを演出します。
その演出が、そのPCの「属性」に沿ったものであるとGMもしくは参加者全員が認めた場合、そのPCは意志判定を行うことができます。
意志判定に成功すると、フォースをその達成値×10点獲得できます。失敗した場合、フォースを得ることはできません。
意志判定は、原則としてPC1人で、1回ずつ行ないます。同じシーンで意志判定を行っていても、判定が別々であるため、共鳴度の上昇や関係による効果は発生しません。ただし、同じ「属性」を持つPC同士は、協力して同じ行動をとる演出を行い、2人以上で意志判定を行うことができます。絶対失敗(ファンブル)のリスクは上昇しますが、共鳴度の上昇を狙ったり、関係による効果を使用することができます。
イベントがどのような顛末を辿ったか、PCたちの行動が正しかったかなどは、プレイヤーやGMの自由に演出してください。
特に思いつかない場合は、意志判定の成功・失敗、異なる行動を取ったPC同士でどちらの達成値が高かったかなどを見ると考えやすいかと思います。
もちろん、よい思いつきがあれば、それらの要素に縛られる必要はありません。
戦闘をメインに楽しみたいときや、セッションが長引いているときなど、イベントのたびに演出を考えるのが面倒だという場合も考えられます。
そういうときは、≪イベント表≫を振ったり、属性に沿った演出をしたりする過程を省略して、意志判定のみを行っても構いません。
イベントを起こしたり、演出をしたりするのは、あくまでセッションを盛り上げるためのルールです。それが原因でセッションがつまらなくなるようなことのないよう、柔軟に対応してください。
「キャンプ」もしくは「階段」では、シーン表の記述のとおり「探索」を行うことができます。
「探索」は、PCのなかから代表者がひとりで行います。「探索」を1回行うと、フォースを60点消費して、任意のアイテムをひとつ入手することができます。
また、入手したいアイテムと代表者のクラスが以下の一覧の組み合わせと一致する場合は、代表者がサイコロを振り、その出目×10点のフォースを消費して、そのアイテムを入手することができます。
アイテム | 探索が得意なクラス |
【携帯食】 | ウェポンマスター、労働者、チェンジリング |
【砂時計】 | 錬金術師、魔儀士、シスター |
【宝玉】 | フェンサー、修道士、スピリットウォーリア |
迷宮都市でアイテムを入手する演出にはいろいろなものが考えられます。
文字通り廃墟や自然構造物を「探索」したという演出でもいいですし、一般人のいる集落で買い物や物々交換、もしくは略奪を行ったという演出や、手持ちの素材で簡単な調理や儀式を行ったという演出でもよいでしょう。
キャラクターや入手するアイテムに合わせて好きに演出を行ってください。
パーティー全員の合意があれば、迷宮都市での探索を終了し、地上へ「脱出」することを宣言できます。
目的を達成していないPCがいても、本人の同意があれば脱出することができます。逆に、全員の目的が達成されていても、気が済むまで迷宮都市の探検を続けてかまいません。
脱出の宣言があれば、地下パートは終了し、アフタープレイへ移行します。