「ラビリス使いって言ってもさ、何がしたいかは人それぞれだよネ。女の子だもん」
(≪琥珀≫、本日の収穫を抱えながら)
「ラビリス使いって言ってもさ、何がしたいかは人それぞれだよネ。女の子だもん」
(≪琥珀≫、本日の収穫を抱えながら)
ラビリス使いたちが、迷宮都市の地上街、雪の都ヴェネローゼで過ごすパートです。
地上パートにおけるすべての処理が終了したら、地底パートへ移ってください。
「プロローグ」とは、それぞれのPCが迷宮都市へ旅立つこととなった経緯です。
PC1人につき1回、≪プロローグ表≫を振って、自分のブロローグを決定してください。プロローグに書いてある「君」とは、そのとき≪プロローグ表≫を振ったPCを指します。
全員分のプロローグを決定したら、指示された内容をPCで協力して解決してください。そうすることで、各PCがそのセッションの「目的」を入手することができます。
プロローグの内容の解決は、放棄することもできます。また、戦闘で行動不能に陥るなどして、解決が不可能になる場合もあります。
その場合、そのPCは目的を入手できず、アフタープレイで「成長」を行うことができません。地下パートに参加することは可能です。
サイコロを2つ振り、小さいほうを10の位、大きい方を1の位として2ケタの数を決定します。数字に対応する内容を見てください。 | |
11 | 場所:『中央広場』 今日の広場は平和なようで、小規模な市が開催されている。今の自分に必要な品はあるだろうか……。 君は、自分の持っている貴重品を1つ、何か別の貴重品と交換できる。交換してもしなくても、≪目的表≫でランダムに選んだ目的を獲得できる。 |
12 | 場所:『中央広場』 他のパーティーのラビリス使いに因縁をつけられる。不死同士で斬りあっても仕方がないので、決着は迷宮都市でつけることに……。 目標値5の調査判定に成功すれば、君は≪目的表≫でランダムに選んだ目的を獲得できる。 |
13 | 場所:『中央広場』 怪しい古物商の並べる「商品」のひとつから、君は妙な視線を感じとる。 目標値8の調査判定に成功すれば、君は【ミニチュア】と、≪目的表≫でランダムに選んだ目的を獲得できる。 |
14 | 場所:『中央広場』 迷宮都市の入り口から怪物たちがあふれ出す。ラビリス使いではない兵士たちは対抗できるはずもなく…… ≪忘却蟲≫×2との戦闘に勝利すれば、君は≪目的表≫から好きな目的を選んで獲得できる。 |
15 | 場所:『教会』 施政院じきじきの調査の命令が出ているようだ。この程度の案件なら、手柄をあげて損はないだろうが……。 目標値5の調査判定に成功すれば、君は目的『殲滅』を獲得できる。 |
16 | 場所:『教会』 捕らえた怪物の「調教」の手伝いを依頼される。なかなか骨が折れそうだ。 目標値8の調査判定に成功すれば、君は【ペット】と、目的『殲滅』を獲得できる。 |
22 | 場所:『教会』 教会で出会ったエキストラに、怪物への憎しみを聞かされる。 君の「属性」に沿った何か気の利いた答えを返すことができれば、君はフォース30点と、目的『殲滅』を獲得できる。 |
23 | 場所:『教会』 墓地から蘇った『クリーデン』が人々を襲おうとしている! ≪剣クリーデン≫×2との戦闘に勝利すれば、君は≪目的表≫から好きな目的を選んで獲得できる。 |
24 | 場所:『旅人の宿』 他のラビリス使いから、怪物たちにまつわる伝説を聞く。それは眉唾ものの噂か、それとも興味深い情報か。 目標値5の調査判定に成功すれば、君は目的『殲滅』を獲得できる。 |
25 | 場所:『旅人の宿』 宿屋街にいい空き物件があると聞く。ちょうど何人かで集まる場所がほしかったところだが……。 目標値8の調査判定に成功すれば、君は【アジト】と、目的『交流』を獲得できる。 |
26 | 場所:『旅人の宿』 人気のない路地を抜ける直前、君たちは背後からの殺気に振り返る! ≪鎌クリーデン≫×2との戦闘に勝利すれば、君は≪目的表≫から好きな目的を選んで獲得できる。 |
33 | 場所:『旅人の宿』 今夜は宿が満員らしい。仕方なく狭い部屋を相部屋で使うことにするが……。 君以外のPCを1人選び、そのPCに必要共鳴度5以下の好きな関係を獲得できる。そのPCと2人で目標値5の判定に成功すれば、≪目的表≫でランダムに選んだ目的を獲得できる。 |
34 | 場所:『阿片窟』 裏の世界の住人から、君の仲間についての後ろ暗い噂を聞く。信じがたいものかもしれないし、心当たりがあるかもしれない。 目標値5の調査判定に成功すれば、君は目的『交流』を獲得できる。 |
35 | 場所:『阿片窟』 迷宮都市のとある階層にある素材を取ってきてほしいと依頼される。 目標値8の調査判定に成功すれば、君は好きなアイテム2つと、目的『到達』を獲得できる。 |
36 | 場所:『阿片窟』 薬物実験のサンプルが逃げ出したらしい。はた迷惑な話だが、居合わせてしまっては仕方ない。 ≪ウーズ≫×3との戦闘に勝利すれば、君は≪目的表≫から好きな目的を選んで獲得できる。 |
44 | 場所:『阿片窟』 君がなにやら気がかりな夢から目覚めると、世界が今までと全く違って見えてくる。 エゴもしくは属性を何か別のものに変更することができる。変更すれば、君は≪目的表≫でランダムに選んだ目的を獲得できる。 |
45 | 場所:『自由』 君の縁者、もしくは個人的な知り合いが、ラビリス使いの力を頼って頼みごとをしてきた。 目標値5の調査判定に成功すれば、君は≪目的表≫でランダムに選んだ目的を獲得できる。 |
46 | 場所:『自由』 パーティーのPCに、自分の目的を手伝ってほしいと頼まれる。 自分以外の、すでに目的を獲得しているPCを1人選ぶ。目標値8の調査判定に成功すれば、そのPCへの共鳴度1点と、そのPCと同じ「目的」を獲得できる。 |
55 | 場所:『自由』 不気味な歯車の集合体と遭遇する。*それ*は脳裏に響く不気味な声で君を迷宮都市へと誘おうとするが……。 ≪マザーウーズ≫×1との戦闘からの逃走に成功すれば、君は【歯車】と、目的『到達』を獲得できる。 |
56 | 場所:『自由』 なんだかよくわからないが、今日はとにかくツイている。朝からいいことばかりが起こるのだ。何かの前触れでないといいのだが……。 君は≪戦果表≫(後述)を振り、≪目的表≫から好きな目的を選んで獲得できる。 |
66 | 場所:『自由』 ここは、どこだ? 他に誰かいないのか? ヴェネローゼの街で迷子になってしまう。きみは、この地上パートで、他のPCに調査判定に参加してもらったり、他のPCの調査判定に参加することができない。 目標値3の調査判定に成功すれば、目的『交流』を獲得できる。 |
プロローグの内容で、「調査判定」が要求されることがあります。
調査判定には、≪プロローグ表≫を振った「君」が必ず参加しなければなりません。それ以外のPCの参加は自由です。
また、調査判定では通常の判定に加えて、「場所」の指定が必要になります。「場所」は、プロローグで指定されている場合と、自由に決定できる場合があります。場所にはそれぞれメリットとリスクがあります。
調査判定は、成功するまで何度でも挑戦することができます。場所の指定がない場合、判定のたびに場所を変更しても構いません。
名称 | 解説 |
---|---|
『中央広場』 | ヴェネローゼの中心にある広場です。迷宮都市への入り口もここにあり、怪物たちが溢れてこないか兵が監視しています。 メリット:1回だけ、判定の参加者全員がいっせいにサイコロを振り直すことができる。 リスク:怪物の襲撃。判定に失敗すると、≪ウーズ≫×3との戦闘が発生する。判定の参加者はこの戦闘に参加しなければならない。残りのPCの参加は自由。 |
『教会』 | 地上の教会です。施政者とともに、ラビリス使いによる世界救済を主導しています。 メリット:属性が「使命」の判定の参加者は、それぞれ1回だけ個別にサイコロを振り直すことができる。 リスク:寄付を求められる。判定に失敗すると、「君」の所持しているアイテムもしくは貴重品ひとつを失う。何を手放すかは自由に決定できる。 |
『旅人の宿』 | 世界中からラビリス使いの集まる宿屋街です。酒場やアパルトメントを改造した雑多な風景です。 メリット:属性が「冒険」の判定の参加者は、それぞれ1回だけ個別にサイコロを振り直すことができる。 リスク:酔いに任せて軽はずみな言動をしてしまう。判定に失敗すると、「君」の持っている関係ひとつを失う。どの関係を失うかは自由に決定できる。 |
『阿片窟』 | 仄暗い麻薬売買施設。市民にとっては悪徳の場ですが、ラビリス使いの不死の肉体にとっては薬にもなります。 メリット:属性が「邪悪」の判定の参加者は、それぞれ1回だけ個別にサイコロを振り直すことができます。 リスク:ヤバい奴に目をつけられる。判定に失敗すると、≪戦士≫×1との戦闘が発生する。判定の参加者はこの戦闘に参加しなければならず、残りのPCは参加できない。この戦闘に敗北すると、参加者全員のエゴが【薬物依存症】に変更される。 |
『アジト』 |
PCたちが根城とできる場所です。調査判定の参加者の誰かが【アジト】を持っていないと場所に指定できません。 メリット:判定の参加者全員が、それぞれ1回だけ個別にサイコロを振り直すことができる。 リスク:周囲の住民から追い出される。判定に失敗すると、【アジト】が失われる。 |
「目的」とは、名前の通り、そのセッションにおけるPCの目的です。この目的を達成するため、パーティーは迷宮都市へ挑むことになります。
獲得する目的の内容は、プロローグで指定されている場合、表を振って決める場合、自由に決められる場合があります。
目的を達成すると、アフタープレイにおいて「成長」を行うことができます。
サイコロを1つ振り、数字に対応する内容を見てください。 | |
1,2 | 『踏破』 サイコロを1個振る。その出目に「難易度」を加えた数の「階層」(後述)に到達することが君の目的だ。 |
3,4 | 『殲滅』 サイコロを1個振る。その出目に「難易度」を加えた回数、地底都市で戦闘に勝利することが君の目的だ。 |
5,6 | 『交流』 PCを1人選ぶ。地下パートで、そのPCに対して新規に「関係」を得ることが君の目的だ。 |
プレイヤーやGMは、プロローグで起こった出来事が具体的にどのようなものであったのか、どういう心境で目的を得たのかなどを自由に演出できます。
そのパーティーで遊ぶ初めてのセッションであれば、彼らがどのようにして出会ったのか、元々かかわりがあったのか、地上パートの内容に応じて考えてみるといいでしょう。
もちろん、これまでのセッションを一緒に戦った仲間であれば、それまでのお話をふまえて色々と考えることもできます。
また、演出を行うときは、「エキストラ」を自由に登場させることができます。エキストラとは、ゲームプレイ上データ的な意味のない登場人物のことです。
エキストラといえど、依頼人から黒幕、ヒロイン的な立ち位置まで、さまざまな物語上の立ち位置が考えられるでしょう。さまざまな演出をしてセッションを盛り上げてください。
地上パートが終了した時点で、「目的」を獲得できているPCが極端に少なかったり、ほとんどのPCが行動不能であったりして、地下パートに挑むことが困難になることも考えられます。
その場合は、無理に地下パートを行わず、そのままアフタープレイへ移行してもかまいません。
ラビリス使いたちにも、迷宮へ挑むでもなく街で過ごす日常の一幕があります。そういった演出をしながら、セッションを終了してください。