「何でも聞いてくださいね。きっとお救いしますから」
(≪繭≫、定例ミサの第一声)
「何でも聞いてくださいね。きっとお救いしますから」
(≪繭≫、定例ミサの第一声)
「セッション」とは、このゲームを1回遊ぶことを表す単位です。ひとつのセッションは、以下のような流れを持ちます。
PCの状態の確認を行います。ゲームマスターがシナリオを用意している場合は、その説明なども行いましょう。
雪の都ヴェネローゼ、地上街での出来事を描写するパートです。
参加するPC全員が1回ずつ≪プロローグ表≫を振り、その内容を解決することで、そのセッションの「目的」を獲得します。
ヴェネローゼ地下に広がる迷宮都市を探索するパートです。
≪シーン表≫を振ることで様々なイベントが発生します。「目的」の達成を目指して何度でも振り続けましょう。
セッションの終了処理です。
「目的」を達成していたPCは、「成長」を行うことができます。
また、次のセッションまでの間、PCの「リスペック」を行うことができます。
このゲームの1回のセッションがどのくらいの長さになるかは、事前にはわかりにくいところもあります。すぐに全滅してしまうこともあれば、目的がなかなか達成できずに長引くこともあるでしょう。
数人で集まって遊ぶゲームである都合上、どうしても時間の都合がつきまといます。あまり1回のセッションという単位にこだわらず、1日に何セッションか遊んだり、続きはまた今度で解散したりと、柔軟に対応してください。
「ゲームマスター」とは、セッションの進行役です。略して「GM」とも呼びます。プレイヤー同士の話し合いが必要となる場面で、最終決定権を持ちます。
このゲームは、GMがいなくても遊ぶことができます。その場合、セッションの進行などで疑問点が出たら、プレイヤー同士で話し合いで解決をしてください。
まとめ役がいないのが不安ならば、プレイヤーのひとりが、GMを兼ねることもできます。
GMは、このゲームのルールを改変して「シナリオ」(後述)を用意することもできます。
プレイヤーは2~4人を推奨します。システム上は、2人以上なら何人でも遊ぶことができます。
GMは前述の通り、いてもいなくても、プレイヤーのうちのひとりが兼ねていても構いません。
セッション開始までに、プレイヤーは自分の操るラビリス使いを1人ずつ作成しておいてください。
GMがいる場合はシナリオを作成しておくことができます。特になくても遊ぶことができます。
6面サイコロ(よく見る立方体状のもの)を使用します。少なくとも、プレイヤーの人数以上のサイコロを用意してください。
このゲームでは「誰がどのサイコロを振ったか」が重要となるため、可能ならばプレイヤーごとに違うデザインのものを用意するとやりやすいです。
セッションの状況や、数値の変化をその都度メモするためのメモ用紙、書き直しのきく鉛筆や消しゴムなどがあると便利です。
インターネットのチャットを用いて遊ぶこともできます。ダイスボットプログラムのあるものなら、サイコロを兼ねることもできます。
まず、そのセッションに参加するPCたちを確認してください。彼らは、このセッションのあいだ行動をともにすることになります。これを「パーティー」とも呼びます。
PCは、セッション開始時点で以下のような状態にリセットされます。
最大hpと同じ値から始まります。
全てのPCの組み合わせにおいて0から始まります。ただし、【寝室】の効果によって引き継がれている場合もあります。
0から始まります。
アイテムを1つも所持していない状態から始まります。ただし、【倉庫】の効果によって引き継がれている場合もあります。
以下のものはリセットされません。
そのセッションの難易度を決定します。
難易度は、1~5の整数で表され、「目的」(後述)の内容や、選択できる「成長」(後述)」の種類に影響します。
最初のうちは難易度1から始め、慣れてきたら選びたい「成長」の内容に合わせて2~3まで上げ、お好みで4~5の難易度にも挑戦してみるのがよいでしょう。
また、難易度が高いほど「目的」の達成に時間がかかるため、ひとつのセッションを長く遊びたい場合は高い難易度、短く終わりたい場合は低い難易度を選ぶといいかもしれません。
ある行動が成功するか失敗するかを、サイコロを振って決めることを「判定」と呼びます。セッションは、さまざまな判定の繰り返しで進行します。
このゲームにおける判定の流れは以下の通りです。
その判定に参加するPCが誰なのかを確認します。判定には、最低1人のPCが参加していなければなりません。何人でも判定に参加することができます。
判定によっては、参加者の条件や人数が指定されていることもあります。一度決定した判定の参加者は変更できません。
判定の参加者全員が、それぞれ1つのサイコロを同時に振ります。それらのサイコロの出目の合計を、「達成値」と呼びます。
たとえば、2人の参加する判定でそれぞれが3、4を振った場合、達成値は7になります。
しかし、判定の参加者がひとりでも1の目を出していた場合、判定は「絶対失敗(ファンブル)」となり、達成値は0となります。
たとえば、3人の参加する判定でそれぞれが1、6、6を振った場合、その判定は絶対失敗(ファンブル)となり、達成値は13ではなく0となります。
「場所」「関係」「アイテム」などの特殊な効果によって、サイコロの出目の変更や、振り直し、達成値の上下が発生する場合があります。
それらを適用したうえで、最終的なサイコロの出目で、以下の「共鳴度の上昇」と「成功・失敗の判断」を行ってください。
判定の参加者同士で同じサイコロの目が出た場合、互いの互いに対する「共鳴度」が1点上昇します。
共鳴度の上昇は、判定の成功・失敗に左右されません。
判定には、「目標値」が設定されている場合と、されていない場合があります。
目標値が設定されている判定では、達成値が目標値以上であり、絶対失敗(ファンブル)が起こっていなければ、その判定は成功となります。
逆に、目標値が設定されていない判定では、絶対失敗(ファンブル)が起こっていない限り、判定は成功となります。
PCの現在の体力を表す数値です。hpは、最大hp以上にはならず、0点以下にはなりません。
hpが○○点減少することを、特に「○○点のダメージを受ける」と言います。
減少したhpは、「回復」(後述)を行うことで上昇させることができます。
ラビリス使いに死は訪れません。しかし、致命的に肉体が損壊すれば、一時的な死とも呼べる状態に陥ることはあります。
hpが0になったPCは、「行動不能」と呼ばれる状態になります。行動不能状態の間は、あらゆる判定に参加できません。また、アイテムを使用したり、共鳴度を消費して関係を取得することができません。
ただ「回復」を行うだけでは、行動不能状態は解除できません。行動不能状態は、「蘇生」(後述)を行うことで解除できます。
ラビリスやエゴ、アイテム、キャンプなどの効果により、「回復」を行うことができます。
回復には、「フォース」を消費します。フォースを1点支払うたびに、PC1人のhpを1回復させることができます。
ラビリスやエゴ、アイテム、キャンプなどの効果により、「蘇生」を行うことができます。
蘇生には、「フォース」を消費します。行動不能状態のPC1人に対して、そのPCの最大hpと同値のフォースを支払うたびに、その行動不能状態を解除することができます。
行動不能状態が解除された直後のPCは、hpが0であるものとして扱います。その直後に1点でもhpを回復させることができなければ、その蘇生は無効となり、ふたたび行動不能状態に戻ります。
パーティーのPC全員が行動不能状態になると、「回復」や「蘇生」を行うことはできず、セッションは強制的に終了し、アフタープレイに移行します。これを「全滅」と呼びます。
いくら不死の力を持つラビリス使いといえど、救援者がひとりもいない状況で、危険な場所で回復を待つのは現実的ではありません。そうなってしまうと、残されたわずかな力で安全な場所に撤退することを最優先とせざるをえないのです。
ただし、貴重品【ミニチュア】の効果を使用すれば、全滅を回避して「回復」や「蘇生」を行うことができます。
「フォース」とは、ラビリス使いの意志が生む特殊なエネルギーです。
フォースはPC個人の持つ数値ではなく、パーティー全体で共有される数値です。パーティーに属する全員が、「回復」や「蘇生」、一部のラビリスの発動に使用することができます。
どのPCも自由にフォースを使用することができますが、全員がやりたいことをするためにはフォースが足りない、といった場面も考えられます。その場合は話し合いを行ってください。
フォースは0より小さくなることはありません(そうなるような行動を起こすことはできません)。フォースは、セッション終了時にすべてなくなります。
「共鳴度」とは、ラビリス使い同士がどれだけ同調しているかの数値です。判定や、一部のラビリスやエゴの効果、戦果などで増減します。
PCは、自分以外のすべてのPCに対してそれぞれ共鳴度を持ちます。これらを、「○○から××への共鳴度」、「○○の××に対する共鳴度」と表現します。
共鳴度は0より小さくなることはありません(そうなるような行動を起こした場合、共鳴度は0になります)。共鳴度は、セッション終了時にすべてなくなります。ただし、【寝室】の効果によって引き継がれることもあります。
「関係」とは、ラビリス使い同士の強い絆です。
PCは、「自分からほかのPCへの共鳴度」を消費することで、「自分からそのPCへの関係」を獲得することができます。関係の獲得は、いつでも行えます。
PCは、自分以外のすべてのPCに対して、相手1人につきそれぞれ2つずつまで「関係」を持つことができます。それを超えて関係を獲得した場合、いずれかの関係を消して、2つになるように調整してください。
関係は、セッションが終了しても次のセッションに引き継ぐことができます。
名称 | 必要共鳴度 | 解説 |
---|---|---|
【友情】 | 5 | 効果:特になし |
【愛情】 | 5 | 効果:特になし |
【対抗心】 | 5 | 効果:特になし |
【憎悪】 | 5 | 効果:特になし |
【戦友】 | 8 | 効果:互いに【戦友】を持っているふたりが判定で同じサイコロの目を振ったとき、共鳴度を上昇させる代わりに、怪物1体に50点ダメージを与えることができる。 この関係は、互いに【友情】の関係を持っている状態で、同時に共鳴度を支払わないと獲得できない。その後、【友情】は消しても消さなくてもよい。 |
【恋人】 | 8 | 効果:互いに【恋人】を持っているふたりが判定で同じサイコロの目を振ったとき、共鳴度を上昇させる代わりに、互いのサイコロの出目を±1できる。 この関係は、互いに【愛情】の関係を持っている状態で、同時に共鳴度を支払わないと獲得できない。その後、【愛情】は消しても消さなくてもよい。 |
【好敵手】 | 8 | 効果:互いに【好敵手】を持っているふたりが判定で同じサイコロの目を振ったとき、共鳴度を上昇させる代わりに、フォースを50点獲得できる。 この関係は、互いに【対抗心】の関係を持っている状態で、同時に共鳴度を支払わないと獲得できない。その後、【対抗心】は消しても消さなくてもよい。 |
【宿敵】 | 8 | 効果:互いに【宿敵】を持っているふたりが判定で同じサイコロの目を振ったとき、共鳴度を上昇させる代わりに、両方のサイコロの出目を2に変更できる。 この関係は、互いに【憎悪】の関係を持っている状態で、同時に共鳴度を支払わないと獲得できない。その後、【憎悪】は消しても消さなくてもよい。 |
「アイテム」とは、ラビリス使いが使うことのできる道具です。セッション中さまざまな場面で入手でき、好きなタイミングで使うことができます。
PC1人につき、アイテムと「貴重品」(後述)を合わせて5つまで所持することができます。それを超えてアイテムを入手した場合、いずれかのアイテムもしくは貴重品を捨て、5つになるように調整してください。
アイテムは、セッション終了時にすべてなくなります。ただし、【倉庫】の効果によって引き継がれることもあります。
名称 | 解説 |
---|---|
【携帯食】 | PC1人を選ぶ。そのPCのhpを好きなだけ回復できる。使うとなくなる。 |
【砂時計】 | 行動不能状態のPC1人を選ぶ。そのPCを蘇生し、hpを好きなだけ回復できる。使うとなくなる。 |
【宝玉】 | 自分のサイコロの出目を±1できる。使うとなくなる。 |
「貴重品」とは、特殊な効果を持つアイテムです。セッション中に入手したり、「成長」の効果で入手することができます。
PC1人につき、アイテムと貴重品を合わせて5つまで所持することができます。それを超えて貴重品を入手した場合、いずれかのアイテムもしくは貴重品を捨て、5つになるように調整してください。
貴重品は、セッションが終了しても次のセッションに引き継ぐことができます。
名称 | 解説 |
---|---|
【アジト】 | ヴェネローゼの地上街において、パーティーが根城とできる場所。 所持者が参加している探索判定において、場所に「アジト」を指定できる。 |
【ペット】 | 捕えられ、ラビリス使いに従うように調教された怪物。 封殺判定において、サイコロを1個追加で振ることができる。 2~6が出た場合、怪物1体にそのサイコロの出目×10点のダメージを与える。1が出た場合、その封殺判定は絶対失敗(ファンブル)になる。 |
【ミニチュア】 | 呪力を帯びた身代わり人形。 全滅によるセッション終了を無効化し、回復・蘇生を行うことができる。使うとなくなる。 |
【歯車】 | 所持者が参加している判定の達成値が+1される。この効果は【歯車】の数だけ重複する。 |
【倉庫】 | 所持者は、アイテムを次のセッションに引き継ぐことができる。 この貴重品は、【アジト】を同時に所持していないと、獲得したり、所持しつづけることができない。 |
【寝室】 | セッション終了時にPCをひとり選ぶ。所持者とそのPCの間の共鳴度を次のセッションに引き継ぐことができる。 この貴重品は、【アジト】を同時に所持していないと、獲得したり、所持しつづけることができない。 |