国立兵站大学Ｗｅｂシラバス

ＧＭまあいいや。クライマックスフェイズ――と行きたいところですが、いろいろあって最初にマスター入れますよ。

ＧＭだらっとやりますので、皆さんは心を落ち着けて裏でだべっててくださいなー。

九頭龍 優良「…………、っは」

九頭龍 優良小劇場の勝手口を開けて、薄暗い路地裏に崩れ落ちる。夜の外気が、熱を持った身体の表面だけを上滑りする。

九頭龍 優良……崩れ落ちながらも、何かに誘われるようにして、前に這おうと手が伸びる。手の平は嫌な汗に濡れていて、指には、何かをこじ開けようとしたのだろう、小さな傷がいくつか。

九頭龍 優良建物と建物の隙間から遠くこぼれてくるコンビニエンスストアの灯りが、薄く開いた目に、焼けるように眩しく刺さる。

九頭龍 優良嫌だな、と、ぼんやり思う。さっきまで、融けちゃいそうなくらい幸せな夢を見ていた気がするのに。あんなに眠れたのは久しぶりなのに。もう少し……もう少しだけでいいから、目を閉じていたかった。

九頭龍 優良それとも、これも夢だろうか。悪い夢だ。そう言われたような気も、する。なら、そう思っておこう、か。

「眠気覚」『――よく出来ました』

九頭龍 優良声が、響く。不快感はいつの間にか失せていて、頭の奥にただ何かがあるという、妙に静かな感覚だけが残っている。

「眠気覚」『大して意味もない結界でしたね……まあ、いい。面倒事を持ち込んだぶんは役に立ってもらわないと――』

「眠気覚」暗闇から一匹の蛇が這い寄ってくる。それは地面を掻く腕に数度絡んで、鼻先で首をもたげて、……急速に干乾びて、粉末状の「なにか」に転じてみせる。

「眠気覚」『――使いなさい』

九頭龍 優良「うぅ……」うつろな視線の焦点が合う。声に導かれるままに、その「なにか」に震える指先を伸ばして――

九頭龍 優良「……だめ」

九頭龍 優良払いのける。手のひらを押し当てて拒絶する。「……それ、センパイが、危ないって、いってた」

「眠気覚」『何をいまさら――』声はあくまでも冷たい。『――どうせ本当は、そんなことは承知の上で手を出したんでしょう』

九頭龍 優良びく、と指先が止まる。「ちが……」弱々しくかぶりを振る表情に、明確な怯えが混じる。

「眠気覚」『そこまでしてでも、力が欲しかったのではないですか』

九頭龍 優良「違う」

「眠気覚」『見下されるのが嫌なんでしょう。――見せつけてやればいいじゃあないですか、貴女のできることを』

九頭龍 優良「そんなんじゃない……、そんなんじゃなかっ」あたしはただ、という言葉の先は続かない。蛇が２匹、３匹と暗闇から現れて――その首に巻きついて呼吸を封じ、牙を突き立てる。

九頭龍 優良「――――っ、」

「眠気覚」『全く』本体の戦況を受けてか、声にやや焦れたような不機嫌さが混じる。

「眠気覚」『仕方ない――直接血に入れたことは、貴女はありませんでしたっけね。聞き分けがないからです。素直なだけが取り柄でしょうに――』

九頭龍 優良数秒置いて、ふらりと立ち上がった彼女の向かう先には――、と、いうわけで。

ＧＭＧＭ最後の温情ですよ。このシーン、全員登場可能のドラマシーン扱いとします。意味はわかりますね？

鴉取 楯丸ありがとうございます。忍具の交換／譲渡をしたく思います。

羽鳥 綾乃わーい、ありがとうございますー！

ＧＭあともうひとつ。２サイクル２シーン目。

ＧＭ加佐見先生が判定を４で失敗していますが、これは【斑猫】の効果で本来成功ですね。あんまりＴＲＰＧにおいて「巻き戻し」をすべきではないのですが――、

ＧＭＰＬの熟練度を鑑みて、ＧＭが判断すべき場面、ＧＭのミスと判断します。波及するところもありません。返してさしあげましょう。

鴉取 楯丸加佐見先生の神通丸が＋１ですね。了解しました。ありがとうございます。

ＧＭ私からはここまでだ！

九頭龍 裁ありがとうございます！

加佐見 エリカありがとうございます！

鴉取 楯丸楯丸からは、綾乃ちゃんに兵糧丸１つと神通丸１つを渡します。

羽鳥 綾乃ありがたやありがたや……お返しが出来ないのですが（汗

鴉取 楯丸総合的な戦力向上のためですので、気兼ねなくお受け取りください！

羽鳥 綾乃では、ありがたく……始末頑張ります。

九頭龍 裁自分は申し訳ないですが、ちょっとお渡しできる余地がなさそうです……

羽鳥 綾乃いえ、大丈夫ですよ……始末、きちんとしますので。

ＧＭんでは、それ以外には何もないかな？

ＧＭとしたら、戦場にあやのん・センパイ・優良ちゃんを追加する演出をしよう。どの順番で出たい？

鴉取 楯丸順番としては最後に綾乃ちゃんがカッコイイかなーと思っておりますので、こっちが降りてって優良と綾乃が来る感じかしらね。

羽鳥 綾乃闇に先輩の使い魔と一緒に、とか？（誘導されました的に

鴉取 楯丸あ、いいですね。では場所を楯丸から連絡して綾乃が現場に急行って感じにしましょうか。

ＧＭうむうむ。じゃ、……前回せんせが啖呵を切ったところから、続きでいいかな。眠気覚さんは啖呵にはすぐには返さないことにしよう。

羽鳥 綾乃はーい！　で、先輩と優良ちゃんの会話がひと段落したら誘導されてきた感じで出ます、かね。

ＧＭ会話……できるのかなあ……。

加佐見 エリカで、できるのかなあ……

鴉取 楯丸会話はできないでいいんじゃないかな！！　オーケー、こっちが啖呵切る感じにしましょう。

鴉取 楯丸狙撃。反撃。場所を特定された以上、距離を取る利はもはやない。素早く身を起こし、ボトルアクション式ライフルはそのままに、屋上の床を蹴る。

鴉取 楯丸ビルからビルへ。壁を蹴り、宙を舞いながら、魔道書が音もなく開かれる。頁から突き出たのは、柄。掴んで、長大な何かを引き抜いた。いびつな剣。

鴉取 楯丸襲い来る蛇の群れを切り払いながら距離を詰める。ときとして弾速を上回る忍者同士の高速機動戦闘において、至近の切り結びこそ基本だからである。

鴉取 楯丸時間にしておそらく数秒。楯丸はほどなく公園に降り立つ。妖魔を挟んで、エリカと裁とは向かいに立ち、引きぬいた魔剣を突きつける。

「眠気覚」『挟み撃ちですか。教科書的で良いですね――』

「眠気覚」しかし、申し訳程度に楯丸に半分振り返ってみせる男の姿は――おそらく本体ではないのだ。その足元の闇で、黒い塊のような蛇の群れが蠢く。

「眠気覚」『学問を愚弄、と言いましたね』そこでようやく、加佐見先生に返そう。『言わせていただければ。――そんな力を、自覚もないままにまき散らしていた貴女こそ、まさにその学問の場とやらを汚しているのでは？』

「眠気覚」まあ、と形ばかり笑って見せる。『――どうでもいいことですね。我らが欲しいのは単にその力だ』

加佐見 エリカぎり、と歯を食い縛り、男と思しきモノを睨み付ける。やらせるものか。そう心中で呟くも、言い返す言葉はない。

「眠気覚」『要はそれは、下僕を殖やす力です。その使い方も知らない貴女に持たせて置くには惜しい。うまく使えば――』

九頭龍 優良……そうだな。センパイや裁パパは、その場の「魔素」の流れが一気に変化するのを感じてもよいでしょう。

九頭龍 優良『我が呪圏よ』『領域よ』『星よ満てよ』

九頭龍 優良――そんな、初心者魔法使いが丸覚えしたような、拙い呪文が聞こえてくる。

九頭龍 優良裁さんは、書斎に置くだけ置いてある、もう読み返すことなどないような初級者向けの本にそんなものがあったな、と思い出してもいい。

九頭龍 優良夜の街が書き換わっていく。ネオンの灯りはそのままに、しかしよく見ると書きなぐったような筆跡の魔術文字に変化して、街の明るさはそのままに、星空が不自然なほどに濃さを増して――

九頭龍 優良――あなたたちたち以外の気配が完全に消える。そうだな、センパイなら、「普段の優良」にできる芸当ではないと思い当たっていい。

九頭龍 優良ふらりと、その場に現れて……、ちゃんと見えているのかどうかもわからない視線を、あなたたちへ向けて。

九頭龍 優良「あ」無邪気に顔を綻ばせよう。「おとーさんだ」

九頭龍 裁ざらつくような、纏わりつくような不快な空気――その日常非ざる世界の中で、聴こえてきた声は、紛れもなく娘の声だった。

九頭龍 裁「……分かってはいたが、やはり外道だな、貴様は」裁は吐き捨てるように眠気覚に告げる。

九頭龍 裁こんな闇夜に紛れなくても済む世界に、優良には居てほしかった。こんな闇夜から逃れられるだけの力を優良には得てほしかった。

九頭龍 裁だから今は娘の言葉には耳を貸さない。今はその時ではない。「……貴様は、ここで討つ……！」

鴉取 楯丸「……優良……」……目を瞑る。これは分かっていたことだ。

鴉取 楯丸視界を閉ざしたのは刹那。見開いて、呪圏に包まれた場を見る。彼女がみずからの力で『ここ』に辿り着いたのなら、どんなに喜ばしかったことだろう！

鴉取 楯丸不思議と、ここは居心地が良かった。だから楯丸は、――存分に戦える。

鴉取 楯丸「奇遇だな、妖魔」唇を歪める。

鴉取 楯丸「受講生が１００人喰われようと、何人に力をばら撒こうと、僕の知ったことじゃない」冷徹に響く声。おそらく優良の前では、一度たりとも発したことのないような。

鴉取 楯丸「おまえは優良を愚弄した。理由は、それで充分だ」

鴉取 楯丸綾乃には連絡済み。だが――間に合うか。

羽鳥 綾乃――――鈴の音が、静かに響いた。

羽鳥 綾乃「ん、ありがとう……あ、先輩。この子……カリストちゃん？　とてもいい子ですねー」

羽鳥 綾乃音もなく梟が飛び立ち、楯丸のもとに向かう。その後、影に浮かぶは一人の少女。銀糸が一瞬月光に照らされて、また消える。

羽鳥 綾乃「先生のチカラが正しいか否かは分かりませんが……」

羽鳥 綾乃「少なくとも、美味しく食べちゃう貴方に渡ってしまうのは少し困りますねー」

羽鳥 綾乃妖魔に微笑みかけ。スカートの裾をつまみ上げる。

羽鳥 綾乃「ごきげんよう。先日はご挨拶もせず申し訳ありません」

羽鳥 綾乃「夜顔、羽鳥 綾乃と申します。塾講師にして妖魔、眠気覚の依頼を受けさせていただきました」一礼し。

羽鳥 綾乃「申し訳ありませんが。貴方の首をいただきます」音もなく忍びより、とびかかろうとする蛇の頭がそっと弾けた。

「眠気覚」『首ならいくつもあるものを。――今のものでは駄目でしょうかね』軽口を叩きながら手をかざせば、新たな蛇が優良に向かって矢のように飛んでいく。

「眠気覚」『――何をそんなに必死になっているのだか。理解に苦しみます』といったかんじで、プロット、行くか。

ＧＭ第１ラウンド。メインイベントの時間だよっ！

ＧＭプロットフェイズ。まずは秘密の通り――

九頭龍 優良異形表 → 1D6を振り、「妖魔忍法表Ｃ」で、ランダムに忍法の種類を決定する。妖魔化している間、その妖魔忍法を修得しているものとして扱う。この異形は、違う種類の妖魔忍法である限り、違う異形として扱う。

九頭龍 優良妖魔忍法表Ｃ → 【呑口】

ＧＭ大して意味のないものを引いたな！

羽鳥 綾乃「さぁ、今度は最期まで踊りましょう？」何か生えた優良ちゃんを見つつ、【影分身】宣言しますー。

ＧＭお、やりますか【影分身】。判定をどうぞ？

羽鳥 綾乃≪分身の術≫ (2D6>=5) → 7[3,4] → 7 → 成功

羽鳥 綾乃いよし！　プロット２つしますね。

九頭龍 優良では、特に意味はないのでね――眠気覚から放たれた蛇が優良の二の腕に絡みつき、その皮膚を荒っぽく噛む。そのくらいだ。

九頭龍 優良優良ちゃんは一般人ですので、予測値もプロットします。

ＧＭ……出そろったかな。じゃあ――まあ、お手並み拝見だ。オープンしてみなさい。

ＧＭ……上出来じゃないですか？

羽鳥 綾乃２生かしで。

九頭龍 裁【無拍子】使いますよ！

ＧＭどうぞ。

九頭龍 裁≪盗聴術≫ (2D6>=6) → 7[3,4] → 7 → 成功

九頭龍 裁よっしゃあ！

ＧＭ……うーん。ぱぱんには秘密判定妨害が使えないんだよなあ。ま、……うーん。使うところではないか。

ＧＭこのようになりました。第１ラウンド参りましょう！

九頭龍 優良プロット４、優良ちゃんからです。予測値は４、自分しか殴れません。

九頭龍 優良が……、そうだね、１回ぐらい派手なことをさせてあげてもいいだろう。余裕はあるはずだ。

鴉取 楯丸有情。さりとてエネミーの目的を踏まえると悪手ではないんだよな。

九頭龍 優良魔法。≪範囲攻撃≫相当。対象は……そうだな。

九頭龍 優良奥義一発目と違って、魔法は一発目から使用者の指定特技……優良ちゃんの場合は≪呪術≫の判定による抵抗が可能です。

九頭龍 優良抵抗ができるのは対象のみ、つまり対象でなければ手出しできない。……つまり４人全員に撃つよりか、人数を絞ったほうが与ダメージの見込みは上がる。

九頭龍 優良≪呪術≫ピンポイントでもってやがるあやのんは論外だ（目的としては当てたいのだが）。せめて先生は当てたい。

九頭龍 優良男性陣は迷うところだが、目標値と、すぐ被害を出せるかを鑑みてセンパイを切って、

九頭龍 優良つまりそこの大人二人だ。≪呪術≫による抵抗判定をどうぞっ。

加佐見 エリカ≪伝達術≫ (2D6>=7) → 3[1,2] → 3 → 失敗

羽鳥 綾乃って先生―！？

加佐見 エリカ／(^o^)＼

ＧＭ感情修正……あっても無意味だー！

羽鳥 綾乃とんこうふないのです……（汗

ＧＭとりあえずぱぱんも抵抗判定をどうぞ。感情修正は……今ので消費したから駄目だな。

九頭龍 裁≪傀儡の術≫ (2D6>=10) → 2[1,1] → 2 → ファンブル

九頭龍 裁ブフー。

加佐見 エリカ！？！？！？！？！？！？！？！？

ＧＭ君らさあ……。実は仲いいんじゃないの？

羽鳥 綾乃……えっと、はい、大丈夫ですが遁甲ないです（二回目

ＧＭ……まあ出目が酷いのは置いておいて、通りやすい人選をしたからな。結果は妥当だ。こっちの消費が抑えられてよい。描写を入れよう。

九頭龍 優良聞こえているのかいないのか。ただ、呪圏の中心で手を掲げて、

九頭龍 優良「ね、おとーさん。……見てくださいよ」笑う。「あれから、結構、練習、したんですから」見られていないとしても、だ。

九頭龍 優良『出でよ太陽の騎士よ――』拙い呪文をとなえて、『出でよ、』止まらない。『森の騎士よ』止まらない。

九頭龍 優良優良の根源力をも超えた使い魔の軍勢が、……そうだな、位置的に近かったのだろう。大人二人を襲うよ！

ＧＭ生命点２点、位置は任意。受けてもらいます。ぱぱんは……どの特技を温存するか考えて潰してね。

九頭龍 裁迷いどころですが、器術と戦術を潰します。

加佐見 エリカ謀術と妖術でお願いします。

九頭龍 裁「ぐう……！」娘からこんなにも重い一撃をもらったのは、３歳のころに誕生日プレゼントを買い忘れて以来だ。

九頭龍 裁先ほど、眠気覚からもらった一撃も響く。「……あまり、悠長に構えてはいられないな」

ＧＭ描写あったら、次ラウンド。せんせの３に行きましょう。

加佐見 エリカ「ぐ……っ」教え子に受けた攻撃の重さに歯を食い縛る。だが、武器さえ落とさなければ充分。

加佐見 エリカ範囲攻撃って、優良ちゃん巻き込まれますかねぇ。

ＧＭん、対象指定は自由です。ついでにセンパイやぱぱんを巻き込んでもいいのよ。

加佐見 エリカ！？

加佐見 エリカセンパイやパパンとは後日やり合いましょう。眠気覚に対して奥義使用します。

加佐見 エリカそしてわたくし、今回完全なるギャグ卓だと思ってましたので、凄く恥ずかしいのですが貼ります。

加佐見 エリカ抑圧してきた怒りに意識を集中させる。敵は九頭龍優良ではなく、あの妖魔だ。

加佐見 エリカ九頭龍優良に齎された怒りを、眠気覚にすり替える。怒りの矛先の正当性を問う。奴は、生徒に危害を加えようとしている。私の命を奪おうとしている。

加佐見 エリカ正当な努力でなく卑劣な暴力を以て、自らの欲を満たそうとしている。そんな輩は――

加佐見 エリカ「……生徒が真似をしたら、どう責任を取る心算なんですか」

加佐見 エリカ群がる蛇の中心。そこをめがけて、チョークを投げる。ひゅ、と空の裂かれる音がした。

加佐見 エリカそんな輩は――教師の矜持にかけて排除しなければならない。

「眠気覚」【蛭子】の効果で１点軽減。１ダメージだ。傷は浅い。

「眠気覚」『――責任など』数体の犠牲をもって蛇が散る。『それこそ下に取らせればいいものですよ。貴女こそそうすればいいのに』

ＧＭ……うーむ。加佐見先生に何もなければ……。プロット２の皆さんだ。

加佐見 エリカチッ、と舌打ちしたと思います。２の方々どうぞ！

ＧＭなんで２にこんなにいっぱいいるんだよ……こええよ……。

鴉取 楯丸後でも先でも！

羽鳥 綾乃ちょっとやらねばならぬこと多いし、パパが何もなければ先にやりましょうか？

九頭龍 裁あ、でも自分が先にやった方が後の人がやりやすいかも。一番でいいですか？

羽鳥 綾乃どうぞどうぞですよう。凪なので限られて来てしまいますが……

九頭龍 裁はい、では……奥義を切ります。

九頭龍 裁えーと、演出はまとめてやりますか、それとも個別に行きますか？

「眠気覚」言ってしまえばこっちは対抗手段がない。そっちが描写していいよ。くそ。

九頭龍 裁「……あえて言わせてもらおう、貴様のような外道の手など見越していると」裁の周囲を禍々しい液体が渦巻く。

九頭龍 裁やがてそれらは収斂し、一振りの刀となる。――漆黒の毒刀だ。

九頭龍 裁「我が名を以って、貴様を裁く」

九頭龍 裁「喰らえ、≪九頭龍閃≫！！！」

「眠気覚」これも【蛭子】の効果で１点軽減！　……だが３点だ。痛いな。

九頭龍 裁「チッ、やや浅かったか……人体から乖離している分だけ、急所を外したか」とでも呟いておきます。

「眠気覚」しかし液体うずまく攻撃は群体である眠気覚には馴染んだのだろう――、蛇の群れに太刀筋の形の穴が開く。

「眠気覚」『――――』状況を計算し直すような間をもって、『――いえ。しかし見切りました。次はありませんよ』

「眠気覚」というわけで、残りおふたり。どうぞ。

鴉取 楯丸ではお先にいただきます。【凶手】から。

鴉取 楯丸≪砲術≫ (2D6>=5) → 10[4,6] → 10 → 成功

ＧＭあー！　判定妨害が効かない出目を出しやがる！

九頭龍 優良…………。遁甲符。

鴉取 楯丸いただきます。

鴉取 楯丸≪砲術≫ (2D6>=5) → 4[1,3] → 4 → 失敗

羽鳥 綾乃ああっと。

加佐見 エリカおぉう。

九頭龍 裁あああ！

ＧＭよし。

鴉取 楯丸大丈夫。では【接近戦攻撃】を普通に振りましょう。

鴉取 楯丸≪召喚術≫ (2D6>=5) → 3[1,2] → 3 → 失敗

九頭龍 優良センパイ……。

鴉取 楯丸ぐぬ。しかし遁甲符を切ったのでよしとしましょう。

ＧＭどれだけ動揺する遁甲符だったんだよ……。そうだな……。

ＧＭそうだね。蛇の群体が裁さんの攻撃で揺らぐのに紛れて――優良ちゃんを射線上に放り出したことにしましょうか。撃てまいよ。

鴉取 楯丸≪召喚術≫だから今はさきほど描写した剣にしておこう。青空よりもなお青く、星空よりもなお昏い。魔導書から引き抜いた魔剣を肩に担いで蜻蛉に構え、一息に踏み込む。しかし。

鴉取 楯丸――たたらを踏む。刹那の迷い、それは忍び同士の戦闘において致命的な隙だ。

鴉取 楯丸行動以上です！

羽鳥 綾乃えっと、ではまず【石仏】使いますです。

ＧＭはい、ストップ。

羽鳥 綾乃……あ、コスト微妙に足りんか。

ＧＭ気付いてなかったね？

羽鳥 綾乃でしたねぃ。……普通に殴るです。

羽鳥 綾乃普通に【接近戦攻撃】で！　隠していた糸でくるりんと。

羽鳥 綾乃≪隠形術≫ (2D6>=5) → 9[3,6] → 9 → 成功

「眠気覚」９。ちとつらいな。……感情修正は入れるかい？

羽鳥 綾乃使いどころないし、先生差し支えなければお願いしたく。

鴉取 楯丸先生、回避にマイナス修正お願いします！

加佐見 エリカ【叱咤】使うか、使わないか。

ＧＭ凪ってるから無理では。

加佐見 エリカあーそうか。

鴉取 楯丸はい、申し上げにくいですが、使えない、です……！

加佐見 エリカ今度使おう。マイナスの感情修正を眠気覚に投げます。

「眠気覚」≪記憶術≫ (2D6-1>=9) → 4[1,3]-1 → 3 → 失敗

「眠気覚」な、凪らなかっただけマシかなあ……。

羽鳥 綾乃くーるりんっと。

羽鳥 綾乃「あまり時間は掛けらんないんですけどねー」と周囲にばらまいていた糸を引いてきゅっと腕あたりに絡めて。

羽鳥 綾乃今はまだ、薄皮一枚で十分。最期にあそこにイケるなら。

「眠気覚」では１点入って……残り４点か。

「眠気覚」では、糸が巻きついた腕が、あっけなくちぎれる。『――妖魔殺しは不慣れですかね。どうも人の形にこだわりすぎるようです』

「眠気覚」腕があった場所から、ぽた、ぽたと、闇に同化するような黒いしずくが、地に落ちたそばから蛇に転ずる。

ＧＭ……何もなければプロット１。いいかな。

羽鳥 綾乃どうぞですー。

「眠気覚」とりあえずまずは奥義を切ろう。結局１ラウンド目に切らされるんじゃねーか！！　誰だ火力ないとか言ったの！　出て来い！！

「眠気覚」まあ巻き戻しはすまい。

「眠気覚」(1D6-1) → 3[3]-1 → 2

「眠気覚」ああもう！　２点吸収。……手番行動は、そうだね。【見越】を使いたいところなんだけど……。

「眠気覚」……通常攻撃に回想を乗せればぱぱんが落ちるといえば落ちる、が、ここまで来て≪刀術≫クリティカルは誤差か。

「眠気覚」【見越】使用で手番を終了しましょう。……演出は……先ほどのでいいか。

ＧＭよし。何もなければラウンド終了だ。なにかラウンド終了後忍法などを切る方は――。

ＧＭいないか、な。

ＧＭではでは。第２ラウンドですよ。

羽鳥 綾乃はーい！

九頭龍 裁ばっちこーい！

加佐見 エリカはい！

鴉取 楯丸よろしくお願いします（深々）。

羽鳥 綾乃「……もう、少し」くるくるくるくる糸を巻く。そして【影法師】宣言ですよ。

ＧＭおお、使いますか。どうぞっ。

羽鳥 綾乃確実に当てるためにもー。

羽鳥 綾乃≪分身の術≫ (2D6>=5) → 11[5,6] → 11 → 成功

羽鳥 綾乃よしよし。プロット２個します。

ＧＭでは恒例イベント行きましょう。

九頭龍 優良……先ほどセンパイの前に放り出された優良ちゃんが、衝撃も負傷も感じさせない動きで、身体を起こします。

九頭龍 優良その身体にはそれこそ操り糸のように蛇が――、そのまままた、『高速機動』に入ろうとしますよ。異形表は、

九頭龍 優良異形表 → 1D6を振り、「妖魔忍法表Ａ」で、ランダムに忍法の種類を決定する。妖魔化している間、その妖魔忍法を修得しているものとして扱う。この異形は、違う種類の妖魔忍法である限り、違う異形として扱う。

九頭龍 優良妖魔忍法表Ａ → 【夜雀】

九頭龍 優良ロクなのが出ない！！　【夜雀】か。その瞳にぼうっと妖しい光が灯る。潰すのは、まあ、体術で。

鴉取 楯丸セーフ。セーフ。【夜雀】、ビルドによっては強忍法だが、今回はよし。

ＧＭはいっ。ではでは、第２ラウンド、プロットオープンを。

ＧＭよし、逃げ切った。

九頭龍 裁ちっくしょー！

鴉取 楯丸やられたか。だが、これも勘案済み。

羽鳥 綾乃５生かし。後は判定成功すると良いな……

九頭龍 裁じゃあ【無拍子】で。

九頭龍 裁≪調査術≫ (2D6>=6) → 10[4,6] → 10 → 成功

九頭龍 裁とりあえず範囲攻撃からは外れられたか。

ＧＭお前ら出目たけーなあ！

九頭龍 裁前回の反動ですよ！

羽鳥 綾乃前回のあの悲劇は繰り返さない（

ＧＭふむ、では裁ぱぱんは２へ。プロット６からいきます。

「眠気覚」……まあ、普通に【交叉】かな。

羽鳥 綾乃はーい……優良ちゃんにです？

鴉取 楯丸やめて！！！

「眠気覚」さすがにそこまでしねえよ！！！

羽鳥 綾乃あ、違う。【見越】あるんだっけ。

鴉取 楯丸射程的には綾乃ちゃんだけですね。

羽鳥 綾乃ですねぃ。かむかむ。

「眠気覚」……下僕を囮にあらかたの敵はまいた、が。一人。致命的な相手が迫ってきている。そこを、

「眠気覚」≪刀術≫ (2D6>=7) → 11[5,6] → 11 → 成功

「眠気覚」牙が迫る！　回避をどうぞっ。

羽鳥 綾乃目を閉じて。迫りくる蛇を気にも留めず。回避放棄。ダメージはどちらが？

「眠気覚」こちらが振りましょう。接近２、射撃１です。

「眠気覚」(2D6) → 5[2,3] → 5 → 体術、忍術

「眠気覚」体術、忍術、任意もうひとつを。

羽鳥 綾乃器術潰します。

ＧＭではそちらの行動だ。どうぞ。

羽鳥 綾乃【石仏】をまず眠気覚に。≪呪術≫で行きまーす！

ＧＭどうぞ。

羽鳥 綾乃此処で決めれば……まだ（

羽鳥 綾乃≪呪術≫ (2D6>=6) → 5[1,4] → 5 → 失敗

ＧＭ凪ですね。

羽鳥 綾乃神通１個目。

羽鳥 綾乃≪呪術≫ (2D6>=6) → 10[4,6] → 10 → 成功

羽鳥 綾乃「……つーかまーえた」目を開けて。蛇を掴む。逃がさない。逃がしてやらない。

九頭龍 優良そこの６の目に判定妨害だ。触媒は対象の秘密。抵抗をどうぞ。

羽鳥 綾乃≪呪術≫ (2D6>=6) → 8[2,6] → 8 → 成功

九頭龍 優良く。……仕方ないな。通そう。

羽鳥 綾乃「……ごめんなさいねー」今だけはお休みください。呪圏を、ネオンの光を糸が裂く。

ＧＭ攻撃、するかい？

羽鳥 綾乃……兵糧で体術回復。そして【仕置】で。

羽鳥 綾乃≪手練≫ (2D6>=6) → 7[3,4] → 7 → 成功

羽鳥 綾乃回避お願いしま―す！

ＧＭ……【仕置】、これ、回避で凪った場合もダメージ追加に含むのかなあ。

羽鳥 綾乃ファンブルエリアにいつ行くのか……でしょうか？

ＧＭ……同時攻撃が発生していないから、回避判定（の失敗）とダメージ判定は同時、凪で追加ダメージが発生するとみるべきかなあ……。

羽鳥 綾乃ＧＭ判断にお任せせざるを得ないのですが……。あってもなくとも、です。

「眠気覚」目標値は１１。どうせ大して望みがないし先生の奥義破りが残っている。回避放棄して１点を受けよう。

「眠気覚」……避けない。相手は自分より脆弱で、与えた傷はこちらのほうが大きい。深追いする理由はない、と判断しよう。

ＧＭこれ以上なければ、プロット３へ参ろうか。

羽鳥 綾乃「これでも仕事熱心で有名らしいですよ」くつり、と笑ってどうぞ！

鴉取 楯丸こちらは届かないので先生どうぞっ！

加佐見 エリカでは、奥義切りますね。チョークの間合いは広い。

加佐見 エリカ綾乃さんに当たらないよう狙いを定め、蛇の中心にチョークを数本撃ち込みます。

羽鳥 綾乃先生優しい！

九頭龍 優良……まずは優良ちゃんが奥義破りを。目標値８。ではっ。

九頭龍 優良≪毒術≫ (2D6>=8) → 9[4,5] → 9 → 成功

九頭龍 優良……二度も同じ手は通用しない！　何度も壁にするのは芸がないし、優良ちゃんから放たれた末端の蛇が、横っ面からチョークを食んで本体への直撃を防ぐ。

加佐見 エリカ「くっ……」唇をかみしめる。防がれることは想定のうちだった。しかし、近寄れない以上攻撃手段はこれしかない。

九頭龍 裁「優良、必ずお前を……！」今はできることはない。裁は決意を新たに、反撃の好機を伺う。

九頭龍 優良……こちらとしても、予測値に誰もいないから何もできないね。まとわりつく蛇の量が今のでやや減ったか。それでも一度地面に降り立って、また同じように。

ＧＭ次ラウンドに参りましょうか。

羽鳥 綾乃はーい。プロット時忍法は今宣言ですよね？

九頭龍 優良はいな。

鴉取 楯丸といっても綾乃さん、今回はプロット６固定っすよ！

羽鳥 綾乃おｋ。では奥義いきます。

羽鳥 綾乃追加忍法の、【奈落】使用します。

ＧＭほい。判定をどうぞ。

羽鳥 綾乃≪記憶術≫ (2D6>=5) → 2[1,1] → 2 → ファンブル

羽鳥 綾乃神通にこめ。

羽鳥 綾乃≪記憶術≫ (2D6>=5) → 4[1,3] → 4 → 失敗

ＧＭ反動が！！

羽鳥 綾乃演出だけ。糸でぎゅっと締めあげておきます。（【石仏】込みで）

羽鳥 綾乃「さーて、そろそろ終わらせたいところですね―」きゅっと。

ＧＭ…では、そちらは終わりのようですので、

九頭龍 優良お楽しみの時間だよ！！

九頭龍 優良「……う、」先ほどの奥義破りに割かれて減った蛇のぶん――一瞬、呻いて何ごとか言おうとするけれど、

九頭龍 優良異形表 → 1D6を振り、「妖魔忍法表Ｂ」で、ランダムに忍法の種類を決定する。妖魔化している間、その妖魔忍法を修得しているものとして扱う。この異形は、違う種類の妖魔忍法である限り、違う異形として扱う。

九頭龍 優良妖魔忍法表Ｂ → 【生剥】

九頭龍 優良なんかロクなの出ないな！！

「眠気覚」……そうだな。また、操られるように立ちあがる彼女を視線で示して、

「眠気覚」「……そんなにこれが欲しいんですかね、貴方がたは」と、少し、うんざりしたように。

「眠気覚」「お勧めしませんよ。たしかに能力は物珍しいですが――、いかんせん使い勝手が悪すぎる」

「眠気覚」最後かもしれないからそんな煽りを入れつつ、オープンプロット、お願いします。

ＧＭ……となります。【無拍子】は使用しますか？　凪の危険性は高いですが。

九頭龍 裁いえ、使いません。どうせ射程は逃れられないので。

ＧＭではプロット６、どちらから参りましょう、か。

九頭龍 裁同時攻撃になるんですよね？　じゃあシンプルにこちらからでいいですか？

ＧＭ……うむ。

九頭龍 裁では、まあ奥義を切ります。

九頭龍 優良さすがにそれは。優良ちゃんが奥義破りを、判定は完全成功１枚目で自動成功。触媒は綾乃ちゃんへの共感で。

九頭龍 優良……完全成功の魔法は「対象」がいないため、「抵抗」は不可能です。演出を、どうぞ。

九頭龍 裁同じ手が通用するような甘い相手ではなさそうだが……（しかし、今やるべきことはこれしかない！）

九頭龍 裁「喰らえ、九頭龍閃！」

九頭龍 優良では。そうだね、今まで茫洋とそこに立っていた優良ちゃんが、弾かれたような動きで――、その斬撃より先に懐に潜り込む。

九頭龍 優良あ、と嬉しそうな声が漏れる。「見えた」

九頭龍 優良「見える――」そう、かすれた声で呟いて、振り下ろされようとしていた腕を、腕の甲で止める。

九頭龍 裁もちろん、裁は振りかぶった手を振り下ろし切らずに止めて「おのれ、どこまでも卑劣な……！」と叫んで終了です。

「眠気覚」……ここで【交叉】を決めれば、【見越】の追加ダメージ、回想も入れればあやのんは十分落とせるね。

羽鳥 綾乃来いですよ。

「眠気覚」「なにを興奮しているのだか」と口に出して、鼻を鳴らすような真似をしてみせる。……こちらは変わらず、最も優先すべき相手を狙うのみ。

「眠気覚」≪刀術≫ (2D6>=7) → 7[2,5] → 7 → 成功

「眠気覚」いちたりた！　さーて、回避をどうぞ。

加佐見 エリカ感情修正を……投げます。【叱咤】は……凪が危険だな……ぐぅう。

羽鳥 綾乃とりあえず、まずは兵糧丸で忍術回復します。で、回避行きます。感情修正もありがたく。

羽鳥 綾乃≪分身の術≫ (2D6+1>=7) → 5[1,4]+1 → 6 → 失敗

「眠気覚」さて。接近２点と射撃１点。

「眠気覚」(2D6) → 5[1,4] → 5 → 器術,謀術

「眠気覚」謀術。器術はすでに潰れているので、任意２ヶ所をどうぞ。

羽鳥 綾乃戦術と忍術潰します。

羽鳥 綾乃「……この程度じゃ、人一人殺せませんよ―？」蛇にかまれ、銀髪を朱色に染め。痛みに眩む視界で嗤う。

ＧＭ……何もないなら、プロット５。どなたから参りましょうか。

羽鳥 綾乃自分は最後で。

鴉取 楯丸はい。先生からどうぞ。真ん中をいただきます。

加佐見 エリカ了解しました。

加佐見 エリカ【爆破】で、回想切ります。では、まず判定させていただきますね。

加佐見 エリカ≪火術≫ (2D6>=6) → 6[1,5] → 6 → 成功

加佐見 エリカあっぶねぇ！！

羽鳥 綾乃ギリギリでも大丈夫っす！

鴉取 楯丸いいぞいいぞ！

「眠気覚」≪火術≫スペシャルのみですが、ま、同時なので凪ることはない。振るだけ振ろう。

「眠気覚」≪兵糧術≫ (2D6>=13) → 6[1,5] → 6 → 失敗

「眠気覚」ですよね！

羽鳥 綾乃ぐっ。

加佐見 エリカここは攻め時だ。絡みつく蛇を振り切り、思いっきり地を蹴って妖魔に迫る。指に構えたチョークを蠢く黒の中心に、渾身の力で叩き込む。

加佐見 エリカ『どうして百点が取れなかった』

加佐見 エリカお風呂からあがって呼ばれてリビングに行けば、ランドセルから九十五点のテストを引っ張り出した父が仏頂面で待っている。

加佐見 エリカ父はどうしたって許してはくれない。幼い私に出来ることは、父の気が済むまで黙り込んでいることだけ。

加佐見 エリカ床にこびりついた、いくら擦っても消えないシミをいつまでも見ていた。父の、母の、詰る言葉があのシミの色を濃くしていくような、幻覚。

加佐見 エリカ何時しかそのシミは、私のどうしようもなさのレコードになっていた。

加佐見 エリカ明るい茶色のフローリングに、まっくろに広がる、シミ。こびり付いて消せない汚れ。再生機のボタンを押せば、俯いて聞いた言葉が蘇る。

加佐見 エリカ『何とか言えばどうなの』

加佐見 エリカ『そんなことでは立派なシノビになれないだろう』

加佐見 エリカ『あの子って何を考えてるのか全然分からないのよね』

加佐見 エリカ『加佐見君に必修の講義を任せるわけにはいかない』

加佐見 エリカ『学生時代は成績が取れていればよかっただろう。人に言われるままにやっていれば良かったかも知れない。だが、社会人でそれは通用しないぞ』

加佐見 エリカ私はそれを俯いて聞いている。

加佐見 エリカ私は私なりに頑張った心算だった。お父さんに、お母さんに、先生に、上司に、褒めてほしくて。言われたことを頑張ってこなしてきた心算だった。

加佐見 エリカレコードで再生される、怒りや呆れや心配を孕んだ声は言う。

加佐見 エリカ『エリカ』『お前』『加佐見君』『先生』

加佐見 エリカ『――自分で考えたことを、自分の言葉で言いなさい』

加佐見 エリカ無茶苦茶だ。それをするなって、それだけはするなって、家族も先生も友達も上司も先輩も皆みんな私を押さえつけたのに。エリカは頼りないからって私を押さえつけたくせに。

加佐見 エリカ言ってやる。じゃあ、言ってやる。

加佐見 エリカ「……学問は、人を幸せにするためにあります。私は、そう……信じてきました」

加佐見 エリカ信じてきた。いや、縋っていた、信念。洋楽を口ずさんで海の向こうの国に想いを馳せる時間だけが、私の幸せだった。

加佐見 エリカ英語によって広がった頭の中の世界では、誰も私を怒らなかった。

加佐見 エリカ「……教師は、生徒と学問を結び付ける者です。生徒を幸せにする、仕事。だから……」ぽつ、ぽつ、と零れる声。

加佐見 エリカ「……教師のプライドにかけて、九頭龍優良を見捨てるわけにはいかないんだ……ッ！！」

加佐見 エリカ秘密との関連性とは。ダメージ上乗せでお願いいたします……！

「眠気覚」３点。甘んじて受けよう。

加佐見 エリカわーい！

「眠気覚」……今までかすり傷しか寄越さなかった相手の、思わぬ有効打だ。歯噛みして、

「眠気覚」『――ならばこそ、そのような甘い思想をお持ちの貴女に、そのような力は似合わない――、』

「眠気覚」『――その理想を抱いて死ねばいい。私であれば、もっと上手に手下を使って差し上げますよ。あのように――』と。

「眠気覚」……声色にやや焦りが見えるかな。無駄に饒舌になっている、と見ていい。では、綾乃ちゃん、どうぞ。

羽鳥 綾乃……紅く染まる視界。良かった。先生はきちんと笑っている。

羽鳥 綾乃なら、次は……私がやらなきゃ。まずは【石仏】行きます！

ＧＭどうぞっ。

羽鳥 綾乃≪呪術≫ (2D6>=5) → 7[2,5] → 7 → 成功

ＧＭあえて放置。攻撃をどうぞ？

羽鳥 綾乃よし！　次も固定報台……【仕置】行きます！

羽鳥 綾乃≪手練≫ (2D6>=6) → 6[2,4] → 6 → 成功

羽鳥 綾乃（ぐっ

九頭龍 優良はい。遁甲符を消費。そこに判定妨害。抵抗をどうぞ。

羽鳥 綾乃≪呪術≫ (2D6>=6) → 4[1,3] → 4 → 失敗

羽鳥 綾乃ああああああごめんなさい！

九頭龍 優良失敗だね。残念ながらその４は１だ。……増大していく優良の呪圏、その闇夜がふらつく綾乃ちゃんの足をからめとる。失敗してもらうよ。

羽鳥 綾乃保険がかかったならおｋ！

羽鳥 綾乃「じゃ、先輩よろしく……ね？」

鴉取 楯丸では楯丸。【凶手】いきます。

鴉取 楯丸≪砲術≫ (2D6>=5) → 4[2,2] → 4 → 失敗

鴉取 楯丸解散！！！　と思ったけど逆凪にならないから攻撃はできるな。

鴉取 楯丸【接近戦攻撃】いきます。

鴉取 楯丸≪召喚術≫ (2D6>=5) → 7[2,5] → 7 → 成功

鴉取 楯丸焦るな、と自分に言い聞かす。魔剣を振るい、妖魔を捉えんとするが――

「眠気覚」素で７。感情修正入れますかね？

鴉取 楯丸……あっ。他に使いどころなさそうですね？　先生お願いしちゃってよいでしょうか。

加佐見 エリカ眠気覚にマイナス１の修正を！　あ、ここって【叱咤】使えるかな。

ＧＭ使えますが、凪る危険性もありますよ。

加佐見 エリカ手番終わったけどもう判定しない……かなっと思ったのですが。

ＧＭ…………。ＧＭからの言及はしない。

鴉取 楯丸そうですね。ゲームですから。＜言及しない

加佐見 エリカ折角なので【叱咤】使います。

加佐見 エリカ≪伝達術≫ (2D6>=5) → 7[1,6] → 7 → 成功

ＧＭちっ。

加佐見 エリカよし。

羽鳥 綾乃先生すごい！

加佐見 エリカ「……逃げるなッ！」妖魔に向かって鋭く叫ぶ。

「眠気覚」≪兵糧術≫ (2D6-2>=7) → 3[1,2]-2 → 1 → 失敗

「眠気覚」なんだよ１って！！！

羽鳥 綾乃2d6で1、すごい(こなみ

鴉取 楯丸エリカの一喝。言霊の力が妖魔を拘束したのか、その隙を突いた踏み込み、一刀。だが、しかし、

鴉取 楯丸――いまの楯丸には、彼を殺せない。「……この手で八つ裂きに出来ないのが残念でならないな」

鴉取 楯丸あ、接近戦１点ですね。残り１点。

「眠気覚」そうですね。喰らいますが――本体に手の届いた手ごたえはない。

「眠気覚」……何もなければ、４・３を飛ばして、２プロット、優良ちゃんの手番。……綾乃ちゃんとセンパイには凪ってもいただきましょう。

九頭龍 優良予測値は６。そして、奥義「不死身」の使用タイミングは「いつでも」だ。

九頭龍 優良こちらには回想が１枚。……その意味をよく考えた上で。

鴉取 楯丸うん、そうだよな。切るならここだ。

九頭龍 優良先ほど懐に飛び込んだ動きのまま――裁さんに攻撃を当てられるよ。

九頭龍 優良一般人の攻撃判定の特技はその都度自由。≪衣装術≫が遠いね……。その懐、上着の中ともいえるほどの距離に潜り込んだ上で、

九頭龍 優良≪衣装術≫ (2D6>=5) → 11[5,6] → 11 → 成功

九頭龍 優良惜しい。……回避をどうぞ。

九頭龍 裁分かりました、では兵糧丸で器術を回復して、≪水術≫で回避判定を行います。

ＧＭうむ、どうぞ。回想はなしだね。

九頭龍 裁では、回想なしで判定に入ります。

九頭龍 裁≪水術≫ (2D6>=8) → 7[1,6] → 7 → 失敗

九頭龍 裁懐に入り込まれただけなら、避けるのはそう難しい話ではない。だと言うのに「……くっ！」それが優良である、その一点が裁の動きを鈍くした。

九頭龍 優良……では。回想、切りますか。

九頭龍 優良父の攻撃を、防御になりきらない防御を、捉える。高速機動の視界の中で、優良は満足げな吐息をひとつ落とす。

九頭龍 優良「それ」は正確には視界ですらない。光の速さを捉える視覚、音の速さを捉える聴覚、脳細胞の思考速度がひとつに溶けあった、選ばれた者だけに許された風景だ。

九頭龍 優良……この風景が、最初からあれば。

九頭龍 優良これさえあれば、お父さんをがっかりさせることもなかった。お母さんがいなくなることもなかったかもしれない。

九頭龍 優良全部、なしにできる。お父さんの部屋から盗んだ魔法の本にかじりついて、結局たいしたことなんてできなかったことも。気が付いたら「普通」からも遠く置いていかれたことも。

九頭龍 優良今まで怒られたことも、笑われたことも、何もかもを取り返せるはずだ。見返せるはずだった。

九頭龍 優良……そうだな。そうして裁さんに一撃を入れ、……うっとりとしたような息をもうひとつ、吐く。

九頭龍 優良吐くけれども。

九頭龍 優良……だけど、違う。

九頭龍 優良違うのだということが分かってしまう。本当に欲しかったのは、こんなものじゃなかった。これまでのことじゃあ、ない。これからのことが、あったはずだ。

九頭龍 優良もっと大切なことが、……誰かに、言わなきゃいけないことがあったはずだ。

九頭龍 優良忍者にも、魔法使いにも、ちゃんとした普通の子にさえなれなかった中途半端な自分の――その全部を見つけてもらえたことが、どんなに幸せだったか。

九頭龍 優良明日の朝が楽しみでたまらないのも、休みの日にまで出かけたくなるのも、初めてだったこと。初めてかと思うくらいに久しぶりだったこと。

九頭龍 優良そして、そんな時間が、あっという間に終わってしまうのだと気付いてしまったとき、どれだけ――、

九頭龍 優良「――っ」

九頭龍 優良空気が一気に肺から抜ける。急速に頭が冴える。そうじゃ、ない。なんで、こんなことをしているんだ。

九頭龍 優良誰かに追いつきたかったのか、自分を壊してしまいたかっただけなのか。そもそもそのふたつにどんな違いがあるのかも、優良にはわからない。

九頭龍 優良「違う――」と呻く首を、慌てたように蛇の一匹が締め上げようとする。ちゃんと伝えなくちゃいけないのに、何ひとつ声にならない。

九頭龍 優良「違う」呻きながらも、手は、裁さんにもう一撃を振り下ろそうとして――、

九頭龍 裁「……ふん、できるならもっと違った形で親子げんかをしておきたかったな……」と呟いてダメージを受けましょう。

鴉取 楯丸「……優良ッ！」鉄で固めた表情が、壊れる。振り返った表情。振りぬいた剣がからんと地に落ちて、霧散する。

鴉取 楯丸……もう、自分にできることは、ないのか！

九頭龍 優良(2D6) → [3,4] → 忍術,謀術

九頭龍 優良出した（やり遂げた顔）

九頭龍 優良謀術と任意ひとつ、もらいますよ。

九頭龍 裁じゃあ回復していた器術を……

「眠気覚」蛇が、優良の首筋を噛む。それに呼応するようにして――、淡々と奥義行きますよ。

鴉取 楯丸先生の奥義破りに＋感情修正。

羽鳥 綾乃感情修正いれます。＋。

ＧＭ裁さんも一応振ることができます。スペシャルのみかな。

九頭龍 裁とりあえず凪の心配はしなくていいし、スペシャル狙いで先に判定挑戦しますね。

加佐見 エリカ≪意気≫ (2D6+2>=9) → 12[6,6]+2 → 14 → スペシャル（生命点１点か変調１つ回復）

ＧＭお前さあ！！！！！！

ＧＭお前さあ！！！！！！！！！！！

ＧＭＧＭ今のはちょっとマジ切れですよ！！！

鴉取 楯丸パパんが振ったのなら凄かったけど振ったの先生だこれー！？ｗｗ

羽鳥 綾乃先生やっぱすごいよ。

加佐見 エリカあっじゃあ妖術回復しますね。

羽鳥 綾乃……もう絶対に抱きしめる。終わったら抱きしめる。

九頭龍 優良いやいやいや。これはよくない。最後の一枚。遁甲符。

加佐見 エリカ≪意気≫ (2D6+2>=9) → 12[6,6]+2 → 14 → スペシャル（生命点１点か変調１つ回復）

鴉取 楯丸！？！？！？！？

加佐見 エリカｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

ＧＭバカじゃねえの！！！！！！！！！！！

ＧＭバカじゃねえの！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！

鴉取 楯丸その出目を！！！　綾乃ちゃんに！！！！！！！！！

加佐見 エリカ流石に何なんだよこれは。

羽鳥 綾乃先生ちょっと後で抱き合いましょう？

ＧＭバカじゃねえーの！！！　あっ演出どうぞ。

加佐見 エリカ「させるものか……！」蛇を喰らって回復する暇は作らない。渾身の力でチョークを投げつける。

「眠気覚」『…………』

「眠気覚」……おかしい。駒の配置と手順は完璧、だったはずだ。途中少々暴れられたが誤差の範疇、のはず。

「眠気覚」しかし……血を吸い上げた蛇が、こちらに戻らずに、的確に撃ちぬかれる。

「眠気覚」『――伊達に予言の子というわけでは』

「眠気覚」『――認識を』

「眠気覚」まるで人間の言語に翻訳し損ねたような、奇怪なノイズが混じる。『いえ、少し遅すぎましたか』

ＧＭくそ……本気で悔しいぞ……くそ……。

ＧＭくそ……。

ＧＭ……というところで３ラウンドを〆ましょう！

ＧＭではでは。皆さん準備はよろしいかな。

羽鳥 綾乃はーい、覚悟は決めました。

ＧＭ現状、眠気覚さんのプロットは【石仏】効果で６固定。皆さんの状況はごらんのとおり。

ＧＭ綾乃ちゃんの攻撃、もしくは綾乃ちゃんの攻撃を含む同時攻撃のダメージ適用のみによって妖魔は倒れます。

羽鳥 綾乃……はい。

ＧＭ攻撃が成功するか。

ＧＭそして、攻撃が成功しても、奥義不死身が発動し、回復量がそのダメージを上回れば……。そういう話です。

加佐見 エリカ眠気覚の現在の残り生命点は何点でしょうか……？

ＧＭ１点。

加佐見 エリカわお。

羽鳥 綾乃不死身が破れるか、上回れるか……まず、攻撃が当たるかなんですが（汗

鴉取 楯丸不死身３回目が発動しても最大３点なので、兵糧丸込みで、５点ダメージが出れば倒せる計算ですね。

鴉取 楯丸そして、綾乃が攻撃をくらえば脱落確実。限定不死を突破できる人材がいなくなり、妖魔の勝利がほぼ決まります。

ＧＭんーそこ、言わないとフェアじゃないな。中級妖魔は忍具なしとして運用してるよ。

鴉取 楯丸了解しました。では４点出せばよいのか。綾乃命中回想シーン前提なら２点だ！　やったね！

ＧＭでは……。プロットフェイズです。綾乃さんはプロット前忍法を使用されますか？　……目標値がなんであれ、振ってみることはできます。

羽鳥 綾乃……いえ、振らないです。そのまま。

ＧＭなにもなければ……。恒例イベントだ。

九頭龍 優良改めて、自分が今傷つけた相手を見下ろしてみる。重い一撃のはずだ。自分がかつてできなかったこと、できるはずもないことだ。

九頭龍 優良……それでも、高揚感は完全に失せてしまっている。反動のような恐怖と焦燥があるばかり。

九頭龍 優良「……ご、ごめんなさいっ、違う、違うんです……」

九頭龍 優良こんなことをしていいはずがない。怒られるに決まっている。そう思って後ろに下がろうとするものの……妖魔の支配が終わったわけではない。

九頭龍 優良異形表 → 1D6を振り、「妖魔忍法表Ｂ」で、ランダムに忍法の種類を決定する。妖魔化している間、その妖魔忍法を修得しているものとして扱う。この異形は、違う種類の妖魔忍法である限り、違う異形として扱う。

九頭龍 優良妖魔忍法表Ｂ → 【鵺】

九頭龍 優良お。……と思ったが魔法は奥義ではないんだよなあ。

九頭龍 優良彼女自身の意志が冷えてしまえば、支配は暴力的になるだけだ。まとわりつく闇の塊は彼女の首筋を起点にいびつな翼のような形状をとるまでに膨れあがり――

ＧＭプロットオープン。でいいかな。

ＧＭ外した。全員奥義破りじゃなくて同時攻撃に張るか。

加佐見 エリカえ。あれ。

ＧＭもしかして６のつもりが操作ミスとかそういう……

加佐見 エリカ５のつもりでした……

ＧＭう、うーん……。

加佐見 エリカ何も出来ないですが感情修正に徹します……すみません。

ＧＭ……では。プロット６。誰から参りますか？

羽鳥 綾乃……先に、やった方が良いですかね。

鴉取 楯丸綾乃が先だと嬉しいかなっ。次いで妖魔、残り、と処理しましょう。

羽鳥 綾乃後ＧＭに確認ですが、同時攻撃でサポート忍法で凪っても攻撃は可能、で良いでしょうか？

羽鳥 綾乃次に伸びる可能性もあるので【石仏】するか否かなだけですが。

ＧＭ同時攻撃だし優良ちゃんの予測値も当たらない。振らない手は特にないと思うよ。

羽鳥 綾乃うい、ではお言葉に甘えさせていただきます。では、【石仏】ー。

羽鳥 綾乃「……あと、少しだけ」身体が動けば、それでいい。判定しますー。

ＧＭはいっ。判定をどうぞ。

羽鳥 綾乃≪呪術≫ (2D6>=7) → 3[1,2] → 3 → 失敗

羽鳥 綾乃幸先悪いな！（笑えない

羽鳥 綾乃鈍る視界と腕で、糸を繰り。そして……【仕置】で攻撃しまーす！　こっちが本命！

ＧＭ…………。どう、ぞ。

羽鳥 綾乃≪手練≫ (2D6>=7) → 3[1,2] → 3 → 失敗

加佐見 エリカ持ってきていたお札をかっこよく取り出します。遁甲符使用でお願いします。

羽鳥 綾乃「……先、生？」飛んできた符を見て、少しだけ笑い。振り直します。

ＧＭはい、どうぞっ。

羽鳥 綾乃≪手練≫ (2D6>=7) → 7[1,6] → 7 → 成功

羽鳥 綾乃（ぐっ

ＧＭいち足りましたね。優良ちゃんの判定妨害もない。描写をどうぞっ！

羽鳥 綾乃ずっとずっと練り上げた銀糸。見えないように、囚われないように。

羽鳥 綾乃……騙されるように。後は「……逃がしません」意図を、引く。

羽鳥 綾乃先生、回避に修正お願いします。

加佐見 エリカはい。チョークを投げて逃げ道を一つふさぎます。眠気覚の回避にマイナス修正を。

「眠気覚」リソースとして回想を切るとは言っておこう。内容はまだない。

「眠気覚」――ではでは、目標値としては≪刀術≫から１１、今の感情修正で－１、……回想でプラス３としましょう。

「眠気覚」――その妖魔は群れである。

「眠気覚」個体の意志を塗りつぶし、外れたものを排除し、統率することを習性とする妖魔。この世のものとは異なる渡来人。それが――

「眠気覚」その存在が、人間社会に擬態するとき、最も近かった人種。それは、

「眠気覚」『――教師とは』

「眠気覚」『教師とはそういうものだと――』『私は観察しましたが』

「眠気覚」目の前の存在を、形のない視線で睨みつける。――自分と似たような能力を持った人間であり、自分と同じ選択をした存在のはずだ。

「眠気覚」『何が違う――』それほどまで。に。

「眠気覚」なぜ、こんなに非合理なものが、自分より優れているのか。

「眠気覚」『――喰って』『確かめなけれ』『ば』

「眠気覚」……回想で＋３。さて、……いきますか。

「眠気覚」≪刀術≫ (2D6+3-1>=11) → 9[4,5]+3-1 → 11 → 成功

ＧＭ出た。

「眠気覚」……届かない。よ。群の芯には届かない。何もなければ他の人の行動だ。

鴉取 楯丸妖魔からどうぞ。

「眠気覚」ここはセンパイを狙う以外ないな。【交叉】【見越】【飢渇】、当たれば４点だ。……そうだな。

「眠気覚」どうせこの期に及んで、優良ちゃんから目を逸らせはしないだろう。彼女を蝕む群体がそのまま牙を剥いて、

「眠気覚」≪刀術≫ (2D6>=7) → 4[1,3] → 4 → 失敗

「眠気覚」剥かなかったな。い、痛々しいだけです！

羽鳥 綾乃足に引っ掛けてあった糸がと主張だけしておきます（

鴉取 楯丸糸に絡められてできた隙に、群体の尽くを釘が穿つ。ということにしましょう。優良から目を逸らさず、彼女の方へと向かう。

ＧＭ……どうするかい。話し合う間はたっぷりあげよう。

鴉取 楯丸……そうですね。すこし時間をください。

ＧＭ話はまとまったかい？

鴉取 楯丸はい、お願いします。

羽鳥 綾乃お願いします！

「眠気覚」――では。

「眠気覚」そうだね、そんなに後先もなく全力で意図を張ってしまえば、逆に辿られてもおかしくないだろう？

「眠気覚」魔素の込められた釘にいくつかの孔を開けられた群体は、優良ちゃんに寄り集まることを諦めて――、手近な犠牲者へと、一瞬で忍び寄る。

「眠気覚」『――そうですね。これさえ潰してしまえば』

「眠気覚」意図であったものが飲まれ、身をよじり、蛇の輪郭を持って妖魔の支配下に転じてゆき――、

羽鳥 綾乃「……っ」本来、暗殺者と言うのは陰に潜むものだ。にもかかわらず、前に出すぎた。

羽鳥 綾乃反省する暇もなく、腕に、足に、胸にそれがからみつく。振り払うには、いささか血が足りない。

鴉取 楯丸「……綾乃！」あの妖魔を倒す上で、綾乃は必要だ。そして、いまや彼女は満身創痍。片手は優良をかばうように抱きしめて、片手にはコンテンダー。綾乃にまとわりつかんとする蛇をめがけて、釘を乱射する。

九頭龍 裁既に立っているのが不思議なくらいに満身創痍だ。それでも、この刀だけは手放さなかった。「……ここで勝ち手を失うわけにはいかないのだよ！」

九頭龍 裁「穿つぞ！　九頭龍閃！」

「眠気覚」破るよ。≪刀術≫から、

「眠気覚」≪刀術≫ (2D6>=7) → 8[2,6] → 8 → 成功

「眠気覚」うむ。――二度は通じぬ。

九頭龍 裁「くっ……」先程から明らかに技の切れが落ちている。「……もう少し、もう少しでいいから動け！」裁は己を叱咤します。

鴉取 楯丸では同時行動、【凶手】からの【接近戦攻撃】。

鴉取 楯丸スペシャルすれば１点回復し回想シーンを温存できる可能性。逆凪しても無関係。

鴉取 楯丸≪砲術≫ (2D6>=7) → 10[4,6] → 10 → 成功

鴉取 楯丸≪召喚術≫ (2D6>=7) → 8[3,5] → 8 → 成功

鴉取 楯丸……システム上は、綾乃に攻撃。演出は、後にしましょう。綾乃さん、回避は……

羽鳥 綾乃「……ごめん、なさい」振り向いて、かすれる声で呟く。口から、血がこぼれる。回避しないです。

鴉取 楯丸接近戦１点ダメージを綾乃に。ここで回想シーンを切ります。

ＧＭどうぞ。秘密は……秘密……。あの秘密か……。

鴉取 楯丸……脳裏に浮かぶのは、桜舞い散る光景。

鴉取 楯丸彼女、九頭龍優良は、わかりやすく新入生だった。勧誘パンフレットをあふれんばかりに抱え、戸惑いの表情を隠せず、周囲の熱に視線がさまよう。

鴉取 楯丸迫り来る上級生たちに愛想笑いを浮かべて、断りきれず、また一枚。人ごみの流れに任せ、ただ流されるまま歩む。

鴉取 楯丸男子学生複数に囲まれてしつこく勧誘されても、ただ戸惑うだけで、断りきれない。

鴉取 楯丸楯丸がその場に押し出されたのは、半ば偶然だった。戸惑うように彼らを交互に見て、

鴉取 楯丸「先約、あるから」

鴉取 楯丸楯丸は彼女の手を引き、彼らを追い払う。……哀れんだ結果ではなかった。

鴉取 楯丸ただ、彼女にひっそりと付き従う『黒子』たちが、常人には見えぬかたちで、明白な害意をもって上級生の背後に迫るのを見た。忍務で国立兵站大学に潜入中の楯丸は、ただ、余計な騒ぎが起きることを恐れた。

鴉取 楯丸それが出会い。それがきっかけ。

鴉取 楯丸はじめは、『黒子』の意図を探るのが目的だったような気がする。

鴉取 楯丸……いつから、だろう。彼女と共に過ごす時間が、どうしようもなくかけがえのないものだと感じ始めたのは。

鴉取 楯丸非日常を日常とする世界に身を置いた楯丸にとって、優良のすべては新鮮だった。心安らかに振る舞うことができた。

鴉取 楯丸はっきり自覚したのは、２年前。監視忍務を解かれた楯丸は、国立兵站大学に留まる理由を失い、転居を余儀なくされるはずだった。だが楯丸は、これを拒んだ。上層部にかけあい、手持ちの貸しをいくつも消費して、学籍を維持した。

鴉取 楯丸……だが、楯丸は一線を引いていた。裏の世界に、彼女を巻き込みたくなかった。彼女の身を案じているから、と自分を言い聞かせていた。

鴉取 楯丸約束。

鴉取 楯丸最初は彼女が、楯丸を同回生と誤解していたときのもの。２度の留年で、あらためて交わされたもの。それで、縁が残ると思っていた。

鴉取 楯丸「わかっている！！」中途半端だった。勝手だった。中途半端に関わり、中途半端に介入して満足を得て、自らに気持ちよい距離を保ち、勝手に離れようとしていた。

鴉取 楯丸今回の件は、間違いなく優良自身が招いた責任だ。けれども、遅いか早いかの違いにすぎない。……いつかは起きることだった！

鴉取 楯丸『この先ずっと、九頭龍さんを助けられると』

鴉取 楯丸……あのとき、楯丸は回答を濁した。間違ったことは言っていないと思う。

鴉取 楯丸けれども、

鴉取 楯丸それは、

鴉取 楯丸本心だったか？

鴉取 楯丸気付いてしまった。失われようとして、ようやく。

鴉取 楯丸「優良がいないと、困るのは僕だ。助けられているのは、……僕なんだ！！」

鴉取 楯丸……そして今なら痛いほど理解できる。遅すぎたかもしれない、彼女の気持ち……力の不足を。

鴉取 楯丸楯丸はあの妖魔を殺すことができない。優良を救うことが、彼には、できない！

鴉取 楯丸無駄かもしれない。なにもかも意味がないのかもしれない。それでも、優良を抱きしめ、トリガーを引き、蛇を穿ち……この場をどうにかすることができる、ただひとりに向けて、

鴉取 楯丸「綾乃！　頼む……優良を」

鴉取 楯丸「……助けてくれ……！」絞りだすように、懇願した。

ＧＭはい、では綾乃さんは接近戦を２点くらい、対抗手段がなければ脱落となります。

ＧＭ……システム上の処理の宣言を、どうぞ。

羽鳥 綾乃ありません、そして、死亡を宣言します。内容は、死亡攻撃。対象は、眠気覚に。

ＧＭ……はい、あ、さっきああいっておいてなんですが、ちょっと演出をいいですか。

九頭龍 優良いきなり束縛から解放された身体に、もう力が入らない。されるがままに抱き寄せられて、ほとんど腕にひっかかるような格好でなんとか立ちながら、

九頭龍 優良「……せんぱい……？」

九頭龍 優良なんとか、顔を見ようとする。その先を透かし見ようとして――、止められる。

九頭龍 優良「……せんぱい、」顔を見たい。確かめないと。すごく情けない声だから、すごく情けない顔をしているはずだ。

九頭龍 優良……助けてくれにきたくせに。どうしてこの人は、いつも、あたしを助けにくるとき、情けない顔をしているのだろう。思えば、最初から――、

九頭龍 優良……伝えたいことがあるのだ。

九頭龍 優良それが言えるかどうかは、サイコロ次第かな。

加佐見 エリカ数秒。シノビにとってはあまりに長い時間だが――数秒の出来事だった。九頭龍優良に気を取られて――否、それは言い訳だ。

加佐見 エリカ「あ……」彼女の名前を呼ぶ暇がない。それよりも早く、靴は地を蹴った。

加佐見 エリカ風を切る身体の重量がじれったく、間に合えと何度も念じる。羽鳥綾乃も九頭龍優良と同じように私の教え子だ。大人である私が健在でありながら、教え子が犠牲になることなど、あっては――

羽鳥 綾乃演出は、後で。【仕置】で攻撃します、大丈夫、出る、出す！

ＧＭ……どうぞ。

羽鳥 綾乃≪手練≫ (2D6>=7) → 9[4,5] → 9 → 成功

羽鳥 綾乃接近戦ダメージ、回想も入れます。

羽鳥 綾乃その講義を取ったのは、ほんの気まぐれだった。授業時間が余ったから、なんとなく。

羽鳥 綾乃おどおどとする講師に、内心いらつきつつ。正直、何回かはサボった。

羽鳥 綾乃「……つまんないの」何もかも。いっそ壊せたら楽なのに。なんて、出来もしないことを祈って。願って。

羽鳥 綾乃……いつだったか。いつも通りサボって気付けばだれもいなくなった校舎を散歩中。

羽鳥 綾乃暗い部屋が続く中。一部屋だけ明かりがついていた。

羽鳥 綾乃覗くと。居たのはあのおっかなびっくり歩く講師。泣きそうになりながら。涙目になりながら。

羽鳥 綾乃教材と思われるプリントをつくっていた。

羽鳥 綾乃……何で、そんなに一生懸命作るのか、分からない。

羽鳥 綾乃だから。これは気紛れ。ただの暇つぶし。

羽鳥 綾乃その後きちんと授業に出て。試験も受けて。単位を得て。そして何故か忍びになった。

羽鳥 綾乃「ずっと、恩返ししたかったんですよ」

羽鳥 綾乃新しい世界を教えてくれてありがとう。

羽鳥 綾乃勉強を教えてくれてありがとう。

羽鳥 綾乃だから、助けると決めたのだ。たとえ、何があっても。

羽鳥 綾乃自分が、どうなろうとも。

羽鳥 綾乃「だから、あなたはここで奈落に行くんですよ。一緒に、ね」流れる血を拭いもせず。

羽鳥 綾乃此処まで近ければ、外さない。核に、糸を絡ませ、そして。

羽鳥 綾乃で、接近戦ダメージ追加します！

「眠気覚」――それを受けるまえに奥義を宣言しよう。

「眠気覚」単純だ。蛇が、よりあつまって大蛇となり――、綾乃ちゃんを取り込み呑みこもうとする。

「眠気覚」たとえ害意があろうとも、なにをほざこうとも、血肉を呑んで糧としてしまえば群の命は繋がれる。

九頭龍 裁では、奥義破りに挑戦します。

九頭龍 裁フレーバー的な意味合いしか持ちませんが、回想を切って判定値上昇です。

九頭龍 裁それでは――

九頭龍 裁――あれは１５年前の雨の日だった。

九頭龍 裁「こら優良！　いつまでグズグズしてるんだ！　すぐに準備しろと言っただろう！」

九頭龍 裁「ほらあなた、そんなに急かさないでくださいな、優良が怯えているじゃないですか」ニコニコと微笑みながら、可不可は涙ぐむ優良の身支度を手伝っていた。

九頭龍 裁私がいつも以上に苛ついていたのには理由があった。その頃、隠忍の一派が不穏な動きを見せており、その警戒から、緊急時のセーフハウスにできるだけ早く優良と可不可を移す必要があったからだ。

九頭龍 裁「……君は少し、優良におおらかすぎるんじゃないか？」焦りから私が愚痴をこぼすと、

九頭龍 裁「あなたが少し、優良に厳しすぎるんですよ」頬を膨らませて可不可が嗜める。

九頭龍 裁それでも可不可は顰めていた顔を緩めてフフと微笑むと「でもきっと、こんな二人だからバランスがとれるんでしょうね」と呟いた。

九頭龍 裁そして愛おしげに、事態が呑み込めずにキョトンとした顔のままの優良の頭をなでながら「だからこの子も、真っ直ぐに育ってくれました。自分を低く見積もってしまうところがたまにきずですが、それもいつかきっと……」

九頭龍 裁そこまで言って真剣な眼差しでこちらを見つめると「ねえあなた。だからこの子のためにも、ちゃんと無事に迎えに来てくれないと嫌ですよ？」そう告げた。

九頭龍 裁可不可はいつだってそうだった。こちらが恥ずかしくなるようなセリフを、不意に何の臆面もなく言ってのける。

九頭龍 裁「……ふん、当然のことを言うんじゃない。ちゃんと仕事が片付けば迎えに行く。――だからそれまでは、優良のことを頼んだぞ」

九頭龍 裁そんな私の言葉に可不可は「ええ、もちろんです！」満面の笑顔で答えた。

九頭龍 裁――その言葉を一生後悔するだなんて、その時の私は少しも思っていなかった。

九頭龍 裁――それからわずか一時間後、可不可は私の両腕の中で少しずつ体温を失っていた。

九頭龍 裁セーフハウスへ移動する際の、一瞬の間隙を狙っての襲撃だった。私がそれを察知し、駆けつけた時にはもう手遅れだった。

九頭龍 裁可不可の身体にはいくつものクナイが突き刺さり、既に多くの血が流れ、内臓もいくつかやられていた。

九頭龍 裁襲撃者どもは全て跡形も残さず始末したが、それでも――可不可の命を救うのには何の足しにもならない。

九頭龍 裁「……あな、た……ゆう、ら、は……」

九頭龍 裁「馬鹿、それ以上喋るんじゃない。優良は無事だから心配しなくていい」

九頭龍 裁可不可が必死に守った甲斐あって、優良には怪我ひとつなかった。そこに嘘偽りはない。

九頭龍 裁「よか……った……やくそ、く……まもれ……た……」

九頭龍 裁私の言葉に、可不可は束の間の笑顔を見せる。

九頭龍 裁胸が絞めつけられるようだった。私がもっと早く二人を逃がしていれば――せめて移動の時には一緒に居てやれば――さっき、あんな約束をしなければ――

九頭龍 裁後悔ではち切れそうな私の頬を、可不可はそっと撫でて消え入りそうな声で言った。

九頭龍 裁「あな、たは……すこし、ゆう……らに、きびし……いから……」

九頭龍 裁「もういい、それ以上は喋るな！」私の制止も聞かず、可不可は続けた。

九頭龍 裁「わたしの……ぶんま、で……ゆうら……」もうそれ以上は、言葉にはならなかった。

九頭龍 裁可不可の瞳からは少しずつ光が奪われ、やがて私の手の中で静かに息を引き取った。

九頭龍 裁可不可を静かに横たえ、私は隣でへたり込む優良に向き合った。

九頭龍 裁可不可がかばってくれたおかげで、優良には傷ひとつない。

九頭龍 裁けれど、母親の死を目の前にして、声にならない叫びをあげつづける優良が心に深い傷を負ってしまったことは誰の目にも明らかだった。

九頭龍 裁だから私は――

九頭龍 裁「優良、これは悪い夢だ。覚えている必要なんて無い。寝ている間に今日の出来事は忘れてしまうだろう。目を覚ました時、お前の前から母さんはいなくなってしまう。それはとても悲しいことだ。けれど――」

九頭龍 裁「父さんが母さんの分まで、お前を立派に育ててみせる。母さんが出来なかった分、お前のことを甘やかしてやる。だから、お前は何も心配しなくていい」

九頭龍 裁「たとえ世界を敵に回しても、父さんが優良を守ってやるから」

九頭龍 裁長々と失礼しました、判定に入りたいと思います。

ＧＭどうぞっ。

九頭龍 裁≪刀術≫ (2D6>=12) → 9[4,5] → 9 → 失敗

九頭龍 裁神通丸でもう一度いきます。

九頭龍 裁≪刀術≫ (2D6>=12) → 7[3,4] → 7 → 失敗

九頭龍 裁判定は終了です、あとはお任せします。

鴉取 楯丸演出は後回しに、先に奥義破り判定だけを。≪召喚術≫から８。

鴉取 楯丸≪召喚術≫ (2D6>=8) → 4[1,3] → 4 → 失敗

鴉取 楯丸お任せしました。先生に感情修正。

羽鳥 綾乃此方からも先生に修正を。

加佐見 エリカでは、≪意気≫で奥義破りやります。

加佐見 エリカ≪意気≫ (2D6+2>=9) → 3[1,2]+2 → 5 → 失敗

加佐見 エリカ神通丸を……！

ＧＭどうぞっ。

羽鳥 綾乃頑張って！　大丈夫イケる！

加佐見 エリカ≪意気≫ (2D6+2>=9) → 10[4,6]+2 → 12 → 成功

ＧＭ……厳密にいうと死亡している綾乃さんの感情修正が入るのか……というまでもなく素で成功ですね。

「眠気覚」対抗手段は、……ありません。

「眠気覚」綾乃ちゃんの身体を呑みこもうとしています。阻止してみせてください。

羽鳥 綾乃「……だから、もう手遅れなんですよ」ね、といっそ穏やかなまでに微笑み。背中越しに感じる暖かさに身を任せる。

加佐見 エリカ身体は重すぎた。遅すぎた。目まぐるしく展開する戦況。垣間見る。綾乃さんが笑った、ような。そして、少女の身体を呑み込まんとする大蛇。

加佐見 エリカ「……めろ！！」獣の唸るような音。

加佐見 エリカ「止めろ！！」その子をこれ以上傷つけるな！　その子は私の教え子だ！

加佐見 エリカ手にした最後のチョークを、大蛇の喉元めがめて撃った。無我夢中。忍者としてあるまじき、感情的な――それでも最後の足掻きに失敗した大蛇は身をよじらせ、その場に崩れ落ちる。そんなことはどうだっていい。

加佐見 エリカ綺麗な銀髪を真っ赤に染めた綾乃を、後ろから抱きしめた。

加佐見 エリカ「あや、の、さん……」凄い血。手当、いや、助かる出血量じゃない。抱きしめる指先が生温かく、コートが赤く染まっている。

加佐見 エリカ「あ……」どうしよう、どうしよう。もう、嫌なのに。こんなのは嫌なのに。

加佐見 エリカ「……ごめんなさい」子どもの頃は、お父さんにもっといい子にして頑張るから許して下さいってお願いをした。

加佐見 エリカ「……ごめん、なさい」誰に謝れば、何で償えば――そんな手段はないのだ。そんな手段はもう、なくなってしまった。言葉ばかりが口をついて。

加佐見 エリカ視界が滲んで。理性を失えば、抱きしめる力ばかりが強くなって。

加佐見 エリカ「……うわぁああああああああ！！」

加佐見 エリカ獣のように嗚咽して、少女の身体を抱えたまま泣き崩れた。

鴉取 楯丸「…………！」続けざまに釘を撃ち込んだことで、綾乃をどうにか露出させた。加熱した改造コンテンダーは、ごとりと地に落ちる。

鴉取 楯丸……まだ終わっていない。優良を頭ごと包み込み、耳を塞ぐように抱きしめる。

鴉取 楯丸「優良。大丈夫」髪をかき混ぜる。どれほど姿が変わろうとも、彼女のぬくもりは変わらない。「大丈夫だから――」歯を食いしばって、あとは、……彼女に。

鴉取 楯丸「……綾乃！！」祈りよ届けと――！

羽鳥 綾乃音がする。よく聞いていた、誰かの意図が途切れる音。飛んできたチョークが、輝いて見える。

羽鳥 綾乃「……良かった。依頼、完遂ですね」そう言ったつもりなのに、何故か聞こえない。振り向くのが、だるい。けれど。もう少しだけ。

羽鳥 綾乃「……先生、謝らないで、くださいね」最期に、伝えなきゃいけないことがあるのだ。

羽鳥 綾乃「先生のおかげで、こんなに強くなって。きちんとお仕事も出来るようになりました」

羽鳥 綾乃「先生を、守ることが出来ました。だから、良いんです。謝らないでください」

羽鳥 綾乃「後悔しないでください、先生は、立派な先生です」

羽鳥 綾乃「……ほら、洋服汚れちゃうし、お化粧取れちゃいますよ」少しだけ躊躇って、涙を拭う。ちょっと血が着いたけど。まあ、仕方あるまい。

羽鳥 綾乃「先輩と、優良ちゃんのこと、お願いします、なんて私が言わなくても良いでしょうけど」笑わなきゃ。先生が困ってしまう。

羽鳥 綾乃議員先生に仕事請け負う約束したのに、守れそうにないのが少しだけ残念。

羽鳥 綾乃「では、一足先に卒業します……」お休みなさい。

ＧＭ――では。

ＧＭ……妖魔の肉体であったものは崩れ落ちて行き、……既にひびの入りはじめていた偽物の夜景は消えうせる。

ＧＭ残るのは夜の公園の景色と、あなたがたのみ――。

ＧＭＮＰＣ１九頭龍優良はプロット２の手番行動をパスします。先生の行動があれば。……なければ、ラウンド終了処理になりますが。

加佐見 エリカありません。綾乃さんを抱きしめながら泣いてます。

ＧＭではラウンド終了です。優良ちゃんは秘密の記述どおり自主脱落。他の方の処理の宣言をどうぞ。

九頭龍 裁自主脱落します。

加佐見 エリカでは、こちらも自主脱落します。

ＧＭうい。勝者はセンパイになりますね。全く。優良ちゃんをどうする気です？　宣言をどうぞ。

鴉取 楯丸皆さん、ありがとうございます。では戦果として、優良からの愛情をいただきます。

九頭龍 優良……では、戦闘は終わり。

九頭龍 優良綾乃ちゃんを襲っていた妖魔の姿が崩れ落ちるのと同時に――、優良ちゃんに巣食っていた黒い闇の塊もひび割れて、崩れ落ちて、

九頭龍 優良そのまま全身の力が抜けて、ずる、とセンパイの身体の上を少し滑るように倒れ込もう。

九頭龍 優良……体温が急激に失せていく……、わけではない。異様な発熱が収まっていくだけです。注意深く触れれば、ちゃんと浅い呼吸も感じられるはず。

鴉取 楯丸倒れ込む優良を受け止める。呆けていたためか、バランスを崩した。優良を抱きかかえ、支えるように下敷きとなって、つられて楯丸も地に倒れ込む。

鴉取 楯丸「……優良、優良ッ！」熱が失われていく感覚に、冷水を浴びたような恐怖を覚える。しかし、呼吸は次第に落ち着きを見せて……楯丸は、長く深い、安堵の息を漏らす。

鴉取 楯丸……生きている。その喜びに、安堵に、叫びだしたい衝動に駆られ、しかし、どうにか飲み込んで。……涙が溢れるのは、防げなかったかもしれない。ぽつ、ぽつと。胸中の混沌たる気持ちが頬を伝う。

鴉取 楯丸「……よかった……」額を撫でて、そのままに、彼女の頭を、背中を、掻き抱く。

九頭龍 優良「……ん、」

九頭龍 優良相変わらず胸に顔を埋めさせられたまま。……こんなことが昔にもあった気がするし、たくさんあった気がする。守られるばかりだ、と思う。思うけれど。

九頭龍 優良それでも、ほんのわずかに残った力で、精一杯に腕を伸ばして、その背を淡く引き寄せる。包むように、抱きしめる。

九頭龍 優良「大丈夫、です……」どちらが、とも言わずに、そっと叩いて、さすってみせる。「だいじょうぶ、ですから……。……ごめんなさい」

鴉取 楯丸「……謝らなくていい。いいんだ。僕だって、何も」そう、何も。「できなかった。でも、そうだな。もし……」

鴉取 楯丸互いに包み込むように抱きしめ合い、仰向けに倒れたまま、夜空を見つめる。

鴉取 楯丸曇天の夜空。都会の夜では、星は遠い。けれど、分厚い暗雲がわずかに流されて、輝く星、ひとつ。

鴉取 楯丸「もし、謝りたくなったら、……ありがとう、って。そう言ってくれると、嬉しいな」

鴉取 楯丸「……ありがとう、優良」

九頭龍 優良その響きに、ふる、と体を震わせて、くすぐったそうに姿勢を緩めて、

九頭龍 優良「……はい。……あの、ですね。センパイ」

九頭龍 優良いざ言おうとしてみれば、何からありがとうを言っていいかわからない。だから、上手く言えるかはわからないけれど――、

九頭龍 優良耳元で、たぶん彼にだけ聞こえる声で、何か言い残して……。

九頭龍 優良あとに残るのは、小さな寝息だけ。

ＧＭと言う感じで、返しがあったら〆ましょうか。

鴉取 楯丸その流れで美しいので〆ましょう！

ＧＭはい、お疲れ様でした！